斜行エレベーター(しゃこうエレベーター、英: incline elevator)は、非垂直な角度で動作するエレベーターの一種。
標準的なエレベーターがかご(人や荷物を載せる部分)をロープで鉛直につり上げるのに対し、斜行エレベーターはかごを傾斜面の勾配に沿って斜めに引き上げる構造となっている。構造的にはケーブルカー(フニクラー)に類似しており、しばしば混同されるが、ケーブルカー(フニクラー)が運転士(操作士)により巻上装置を外部から操作し、運転時間が決まっているのに対し、斜行エレベーターは乗客の操作による自動運転を行うことで昼夜24時間の随時運転を行うことが可能となっている[1]。このような形態から、日本の法規上では建築基準法の規制を受ける構造物となっている。
斜行エレベーターは、斜行プラットホームリフトまたは丘陵斜面トラムとしても知られており、住宅および商業目的のために利用することもできる。斜行エレベーターの目的は、急な丘陵斜面でのアクセスのし易さ、かつ利用者に最小限の労力で済む傾斜を提供することである。
機動性および身体障害の難問を持つ利用者は、彼らの機動スクーターまたは電動車椅子とともに、彼らの自宅の階段を登るために、斜行プラットホームリフトを大抵利用している。屋外の斜行エレベーターでは、階段が好ましい選択肢ではない、急な丘陵斜面の所有地へアクセスするために利用されている[1]。斜行エレベーターは、工業または建設目的のために、高い場所へ到達するのが困難な器具および資材を移動させるのに利用することもできる。
最も一般的な斜行エレベーターは、鋼またはアルミニウム材から造られており、電気モーターで駆動し、かつ押しボタンによる電子制御で作動する。 共通の駆動システムには、ケーブル巻取りドラムまたは連続ループ牽引駆動を含んでいる。 ASME A17.1「エレベーターおよびエスカレーターのための安全コード」では、Part 5.1の下で斜行エレベーターに対する固有の国家規格、規則および安全コードが含まれている[2]。