日本のプロ野球(にほんのプロやきゅう)では、日本で行われるプロ野球全般について述べる。
以下のうち、1949年の日本野球機構(NPB)発足以降で特記のないものはNPBの事象を指す。
日本野球機構(NPB)では1軍公式戦としてセントラル・リーグとパシフィック・リーグ、ファーム公式戦としてイースタン・リーグとウエスタン・リーグが開催されているほか、オールスターゲーム、日本選手権シリーズなどを主催している。日本で単に「プロ野球」と言えば通常これらを指す。
日本野球機構(NPB)傘下にはセントラル・リーグ(セ・リーグ)とパシフィック・リーグ(パ・リーグ)の2リーグがある。
現在は両リーグがそれぞれ6球団を擁し、これらを指して一般に「12球団」と呼ばれる[19]。かつては両リーグとも最大で8球団が在籍した[注釈 1]が、黎明期に弱小球団が淘汰された結果、1950年代には現在の数となっている。
リーグ | 球団名 | 保護地域(人口) | 本拠地球場 | 収容人数(人) | 平均観客数(人/試合) | 画像 | 日本一 | リーグ優勝 | 交流戦優勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
セ | 読売ジャイアンツ (Yomiuri Giants) |
東京都 (14,200,331) |
東京ドーム (文京区、北緯35度42分21秒 東経139度45分7秒) |
46,000 | 32,199 | 22 | 39 | 2 | |
東京ヤクルトスワローズ (Tokyo Yakult Swallows) |
(14,200,331) |
東京都明治神宮野球場 (新宿区、北緯35度40分28.4秒 東経139度43分1.5秒) |
34,572 | 22,741 | 6 | 9 | 2 | ||
横浜DeNAベイスターズ (Yokohama DeNA BayStars) |
神奈川県 (9,222,326) |
横浜スタジアム (横浜市中区、北緯35度26分36.18秒 東経139度38分24.1秒) |
34,046 | 24,708 | 2 | 2 | 1 | ||
中日ドラゴンズ (Chunichi Dragons) |
愛知県 (7,464,410) |
ナゴヤドーム (バンテリンドーム ナゴヤ) (名古屋市東区、北緯35度11分9.5秒 東経136度56分50.88秒) |
38,414 | 25,459 | 2 | 9 | 0 | ||
阪神タイガース (Hanshin Tigers) |
兵庫県 (5,333,911) |
阪神甲子園球場 (西宮市、北緯34度43分16.43秒 東経135度21分41.91秒) |
47,508 | 36,370 | 2 | 6 | 0 | ||
広島東洋カープ (Hiroshima Toyo Carp) |
広島県 (2,715,111) |
(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島) (広島市南区、北緯34度23分30.76秒 東経132度29分5.03秒) |
広島市民球場33,000 | 27,732 | 3 | 9 | 0 | ||
パ | 北海道日本ハムファイターズ (Hokkaido Nippon-Ham Fighters) |
北海道 (5,045,338) |
エスコンフィールドHOKKAIDO (北広島市、北緯42度59分23秒 東経141度32分58秒) |
35,000 | - | 3 | 7 | 1 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス (Tohoku Rakuten Golden Eagles) |
宮城県 (2,244,807) |
宮城球場 (楽天モバイルパーク宮城) (仙台市宮城野区、北緯38度15分22.09秒 東経140度54分9.24秒) |
30,508 | 18,748 | 1 | 1 | 1 | ||
埼玉西武ライオンズ (Saitama Seibu Lions) |
埼玉県 (7,329,133) |
西武ドーム (ベルーナドーム) (所沢市、北緯35度46分7.02秒 東経139度25分13.67秒) |
31,552[20] | 16,837 | 13 | 23 | 0 | ||
千葉ロッテマリーンズ (Chiba Lotte Marines) |
千葉県 (6,275,564) |
千葉マリンスタジアム (ZOZOマリンスタジアム) (千葉市美浜区、北緯35度38分42.42秒 東経140度1分51.05秒) |
30,118[21] | 20,685 | 4 | 5 | 2 | ||
オリックス・バファローズ (ORIX Buffaloes) |
大阪府 (8,771,654) |
大阪ドーム (京セラドーム大阪) (大阪市西区、北緯34度40分9.85秒 東経135度28分34.37秒) |
36,220[22] | 19,896 | 6 | 15 | 2 | ||
福岡ソフトバンクホークス (Fukuoka SoftBank Hawks) |
福岡県 (5,098,452) |
福岡ドーム (みずほPayPayドーム福岡) (福岡市中央区、北緯33度35分43.38秒 東経130度21分43.83秒) |
40,000[23] | 31,221 | 11 | 20 | 8 |
球団名 | 本拠地開催 | 地方開催 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
専用球場 | 試合数 | 地方開催 合計試合数 |
地方 | 都市 | 球場 | 球場別 試合数 | |
巨人 | 東京ドーム |
65 | 6 | 東北 | 秋田市 | 秋田県立野球場 (こまちスタジアム) |
0[注釈 4] |
盛岡市 | いわて盛岡ボールパーク (きたぎんパーク) |
1 | |||||
中部 | 岐阜市 | 長良川球場 | 1 | ||||
近畿 | 大阪市 | 京セラドーム大阪 | 2 | ||||
九州 | 長崎市 | 長崎県営野球場 (長崎ビッグNスタジアム) |
1 | ||||
佐賀市 | 佐賀県立森林公園野球場 (さがみどりの森野球場) |
1 | |||||
ヤクルト | 神宮 |
70 | 2 | 東海 | 静岡市 | 静岡県草薙総合運動場硬式野球場 | 1 |
四国 | 松山市 | 松山中央公園野球場 (坊っちゃんスタジアム) |
1 | ||||
DeNA | 横浜 |
70 | 1 | 北信越 | 新潟市 | 新潟県立野球場 (HARD OFF ECOスタジアム新潟) |
1 |
中日 | バンテリンドーム |
70 | 2 | 愛知県 | 豊橋市 | 豊橋市民球場 | 1 |
中部 | 岐阜市 | 長良川球場 | 1 | ||||
阪神 | 甲子園 |
62 | 9 | 近畿 | 大阪市 | 京セラドーム大阪 | 8 |
中国 | 倉敷市 | 岡山県倉敷スポーツ公園野球場 (マスカットスタジアム) |
1 | ||||
広島 | マツダスタジアム |
72 | 0 | - | |||
日本ハム | エスコンF |
71 | 0 | - | |||
楽天 | 楽天モバイル |
69 | 3 | 東北 | 盛岡市 | いわて盛岡ボールパーク (きたぎんパーク) |
1 |
山形市 | 山形市総合スポーツセンター野球場 (きらやかスタジアム) |
1 | |||||
関東 | 文京区 | 東京ドーム | 1 | ||||
西武 | ベルーナドーム |
66 | 5 | 埼玉県 | さいたま市 | 埼玉県営大宮公園野球場 | 2 |
関東 | 文京区 | 東京ドーム | 1 | ||||
九州 | 那覇市 | 那覇市営奥武山野球場 (沖縄セルラースタジアム那覇) |
2 | ||||
ロッテ | ZOZOマリン |
71 | 1 | 関東 | 文京区 | 東京ドーム | 1 |
オリックス | 京セラD大阪 |
64 | 8 | 近畿 | 神戸市 | 神戸総合運動公園野球場 (ほっともっとフィールド神戸) |
8 |
ソフトバンク | PayPayドーム |
63 | 8 | 福岡県 | 北九州市 | 北九州市民球場 | 2 |
九州 | 長崎市 | 長崎県営野球場 (長崎ビッグNスタジアム) |
1 | ||||
宮崎市 | 宮崎県総合運動公園硬式野球場 (ひなたサンマリンスタジアム宮崎) |
1 | |||||
熊本市 | 藤崎台県営野球場 (リブワーク藤崎台球場) |
1 | |||||
鹿児島市 | 鹿児島県立鴨池野球場 (平和リース球場) |
1 | |||||
関東 | 文京区 | 東京ドーム | 1 | ||||
近畿 | 大阪市 | 京セラドーム大阪 | 1 |
以下に、2005年以降のペナントレース(リーグ戦+セ・パ交流戦)における、主催試合(ホームゲーム)での、1試合あたり平均観客数(人/試合)の変遷を示す[24]。同年以降に記載を限ったのは、2004年シーズン中に発生したプロ野球再編問題の結果、翌2005年シーズンより、観客数の発表が実数に切り替わったこと、かつ、セ・パ交流戦が開始されたことによる。
2005年シーズンよりパ・リーグでは、従前のオリックス・ブルーウェーブ(兵庫県神戸市)と大阪近鉄バファローズ(大阪府大阪市)が合併し、オリックス・バファローズ(移行措置としてダブル・フランチャイズ期間あり)という1つの球団になって参戦している。また同シーズンより、東北楽天ゴールデンイーグルス(宮城県仙台市)が新規参入で加わった。この結果、パ・リーグは従前同様、6球団で維持されている。
なおNPB12球団は、8球団が三大都市圏に所在し、4球団が札仙広福(地方中枢都市)の各都市(★)にある。
現在、技術上の問題で一時的にグラフが表示されなくなっています。 |
1950年のセ・パ分立時には、鉄道系7球団(セの阪神・国鉄、パの西鉄・阪急・近鉄・南海・東急)、新聞系4球団(セの読売・中日・西日本、パの毎日)、映画系2球団(セの松竹[注釈 9]、パの大映)、食品系1球団(セの大洋)、独立系1球団(セの広島)であった。
撤退した業種は、上述の映画系のほか、放送系(横浜:TBSHD)、流通系(ダイエー:ダイエー)、衣料品系(太陽:田村駒)、不動産業系(日拓:日拓グループ)等が挙げられる。
2008年までの日本野球連盟・日本野球機構所属球団の変遷(シーズン中の変更のみ日付を記す)。
2012年からは横浜ベイスターズが横浜DeNAベイスターズとなっている。
チーム | 監督 | 生年月日(年齢) | 就任年 | 背番号 |
---|---|---|---|---|
読売ジャイアンツ | 阿部慎之助 | 1979年3月20日(45歳) | 2024年(2年目) | 83 |
阪神タイガース | 藤川球児 | 1980年7月21日(44歳) | 2025年(1年目) | 22 |
横浜DeNAベイスターズ | 三浦大輔 | 1973年12月25日(51歳) | 2021年(5年目) | 81 |
広島東洋カープ | 新井貴浩 | 1977年1月30日(47歳) | 2023年(3年目) | 25 |
東京ヤクルトスワローズ | 髙津臣吾 | 1968年11月25日(56歳) | 2020年(6年目) | 22 |
中日ドラゴンズ | 井上一樹 | 1971年7月25日(53歳) | 2025年(1年目) | 99 |
チーム | 監督 | 生年月日(年齢) | 就任年 | 背番号 |
---|---|---|---|---|
福岡ソフトバンクホークス | 小久保裕紀 | 1971年10月8日(53歳) | 2024年(2年目) | 90 |
北海道日本ハムファイターズ | 新庄剛志 | 1972年1月28日(52歳) | 2022年(4年目) | 1 |
千葉ロッテマリーンズ | 吉井理人 | 1965年4月20日(59歳) | 2023年(3年目) | 81 |
東北楽天ゴールデンイーグルス | 三木肇 | 1977年4月25日(47歳) | 2025年(1年目) | 88 |
オリックス・バファローズ | 岸田護 | 1981年5月10日(43歳) | 2025年(1年目) | 71 |
埼玉西武ライオンズ | 西口文也 | 1972年9月26日(52歳) | 2025年(1年目) | 74 |
※あくまでもおおよその目安であって、この通りとは限らない。
協賛企業・団体名 | 備考 |
---|---|
カルビー | |
コナミ |
|
大正製薬 |
|
日本生命保険 | |
マイナビ |
|
三井住友銀行 |
|
ローソン |
|
協賛企業・団体名 | 備考 |
---|---|
ガリバーインターナショナル |
|
三洋電機 |
|
新日本石油 |
|
日本コカ・コーラ | |
マツダ |
|
2004年に起こったプロ野球再編問題と四国アイランドリーグ(現・四国アイランドリーグplus)誕生の影響もあって、当時は全国各地に独立リーグ構想が持ち上がった。ベースボール・チャレンジ・リーグ(ルートインBCリーグ)のように実現した独立リーグもあるが、資金面などの問題もあって実現までに至っていないものも複数存在する。
社会人野球を統括する日本野球連盟は、リーグ所属選手について2005年から2008年までは社会人などアマチュアと同等に扱っていた。しかし、2009年に日本野球連盟は「国内の独立リーグに関する取扱要領」を制定し、NPB同様プロ選手として扱われる(退団者の社会人野球選手登録は1チーム3人以内)ことになった[37]。2010年からは、独立リーグ退団者は退団翌年度に社会人野球選手登録ができない制限も追加された。その後、2014年11月に、すべての独立リーグ退団者に対して登録者数制限が適用外となり、日本独立リーグ野球機構所属リーグ(四国アイランドリーグplusとベースボール・チャレンジ・リーグ)並びに賛助会員チーム[注釈 15]の退団者に対しては登録期間制限も適用外となった[38]。この決定以降に機構に加盟した九州アジアリーグや北海道フロンティアリーグ、日本海リーグの選手に関しても同様に適用される。
一方、日本野球機構(NPB)は、外国人(日本の学校卒業者を除く)およびNPB在籍経験のある独立リーグ選手に対しては「移籍」の形でNPB球団と契約することを認めているが、それらに該当しない選手についてはプロ野球ドラフト会議での指名を受けなければ契約できない。この点について、独立リーグ(アイランドリーグとBCリーグ)側は、選手の経歴によらず移籍可能にしたいという意向を持っていると報じられている[39]。
独立リーグの選手もNPB同様にプロ契約を交わして球団から報酬を受け取っているものの、その額はNPBと比べ極めて少ない。解散時点のKANDOKは完全無給制で[40]、同リーグを脱退した球団によって設立されたBASEBALL FIRST LEAGUE→さわかみ関西独立リーグも同様である。そのため、オフシーズンに副業を認めるリーグも存在する。また、2020年より開幕した北海道ベースボールリーグや、同リーグから一部球団が脱退して2022年に開幕した北海道フロンティアリーグは、シーズン中も球団地元の企業や農家で選手が就労する形態を採用する。
リーグ名称 | 設立年 | 球団数 | 備考 |
---|---|---|---|
四国アイランドリーグplus | 2005年 | 4 | |
ベースボール・チャレンジ・リーグ | 2007年 | 7 | 命名権にによる名称は「ルートインBCリーグ」。 |
関西独立リーグ (2代目) | 2014年 | 6 | 命名権にによる名称は「さわかみ関西独立リーグ」。 |
北海道ベースボールリーグ | 2020年 | 2 | |
九州アジアリーグ | 2021年 | 4 | 命名権にによる名称は「ヤマエグループ九州アジアリーグ」。 |
北海道フロンティアリーグ | 2022年 | 3 | |
日本海リーグ | 2023年 | 2 |
四国アイランドリーグplusは、下記の4球団によって構成される。
2004年の創設当初の名称は「四国アイランドリーグ」で、四国4県の各1球団が加入して2005年シーズンを行った。2007年12月、福岡・長崎の九州2球団が新規加入したのに伴い、「四国・九州アイランドリーグ」に改称。2008年シーズンから6球団で公式戦を行っていた。福岡(福岡レッドワーブラーズ)は経営難に伴い、2009年でいったんリーグ戦への参加を休止し、2010年は5球団で開催された。福岡は事務所は存続し、「準加盟球団」として新たなスポンサーを探して2011年の復帰を目指すとしていたが、2011年の復帰は見送られた。また、長崎セインツは2010年シーズン限りで撤退・解散した。一方、休止が決まったジャパン・フューチャーベースボールリーグから三重スリーアローズが加盟して2011年度より参加したことに伴い、「四国アイランドリーグplus」に改称。しかし、三重は2011年度限りでリーグを脱退し、解散。2012年度以降は四国4チームで公式戦を開催しており、福岡の復帰は実現していない。資金は4億円程である[要出典]。
ベースボール・チャレンジ・リーグ(ルートインBCリーグ)は、下記の8球団によって構成される。
2006年の創設当初の名称は北信越ベースボール・チャレンジ・リーグで、新潟・信濃・富山・石川の4球団が加入して2007年シーズンを行った。2007年11月、群馬・福井の2球団が新規加入したのに伴い、現名称に改称。2008年シーズンからは6球団(2地区制)で公式戦をおこなった。2015年シーズンから福島・武蔵の2球団が加入して8球団(2地区制)となり、さらに2017年度から栃木および滋賀の2球団が加入、10球団(2地区制)となった。2019年に茨城が加入し、11球団(2地区制)となる。2020年シーズンからは、神奈川がリーグ戦に参加し、12球団となった。2020年は2地区制で開催予定だったが[41]、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3地区制に変更された[42]。2021年も3地区制で開催された[43]。2021年9月1日、西地区の4チーム(富山・石川・福井・滋賀)は2022年シーズンよりリーグに参加せず、新リーグを結成することが発表され[44]、9月16日にはリーグの名称が日本海オセアンリーグとなることが明らかにされた[45]。これに伴い、2022年は2地区制となる[46]。
発足当時からの加盟球団だった新潟アルビレックス・ベースボール・クラブは、2023年11月に2024年からのNPBファーム加入が正式に決定し、2023年末をもってリーグ加盟資格を終了した[47]。これに伴い、2024年は地区を設けずにリーグ戦を実施した[48]。2025年は、前年準加盟だった山梨ファイアーウィンズが正式に加盟して8球団に戻り、再び東西2地区制でリーグ戦を実施する。
また、静岡県浜松市に事務所を置く「静岡県民球団」(正式名称未定)が、将来の加盟を前提にした球団設立活動をおこなう「準加盟球団」の承認を受けている[49]。ただし、2023年時点では活動休止中とされている[48]。一方、かつてベイサイドリーグに所属していた千葉スカイセイラーズが1年間の無所属活動を経て2025年から準加盟となり、引き続き本加盟を目指している[50][51]。
関西独立リーグは2009年シーズンより開始。「KANDOK」の略称を使用していた。大阪エキスポセブンティーズや三重スリーアローズが加入する予定があったが、いずれも独自にリーグを結成する方針に変更した(大阪エキスポセブンティーズはリーグ発足に至らず)。また、初年度参加の大阪ゴールドビリケーンズは2009年のシーズン終了後に脱退し、2010年シーズンから韓国人選手主体のソウル・ヘチ(旧コリア・ヘチ→韓国ヘチ)が加盟した。2011年からは大阪ホークスドリームのほか、2010年限りで休止した神戸9クルーズの選手を引き継いだ兵庫ブルーサンダーズ、チームの権利を引き継いだフォレストホームの設立による神戸サンズが参加した。一方、明石レッドソルジャーズは代表者の死去などに伴い、2011年から活動を休止した。2012年度は06BULLSと大和侍レッズの2球団が加入する一方、大阪ホークスドリームやソウル・ヘチはリーグ戦への参加を休止した。2012年度終了後、大阪ホークスドリームはリーグを脱退してクラブチームに変更、神戸サンズと大和侍レッズは活動を休止した。このため、リーグ発足当時から残っている球団は紀州レンジャーズのみとなっていた。2013年度は紀州・兵庫・06BULLSの3球団であった。シーズン終了後、紀州と他の2球団が運営方針をめぐって対立し、全球団が脱退したためリーグは事実上活動を停止した。兵庫と06BULLSは、新たにBASEBALL FIRST LEAGUE(ベースボール・ファースト・リーグ、現・さわかみ関西独立リーグ)を設立した[52]。
ジャパン・フューチャーベースボールリーグは、下記の2球団によって構成されていた。
2010年シーズンより開始。三重スリーアローズは当初関西独立リーグに加盟する予定だったが、関西独立リーグの既存球団との間に選手の給与水準やリーグ運営方針に関して意見や理念の相違があったとされ、その為に2009年10月に関西独立リーグからの脱退を決定し、独自の独立リーグを結成する運びとなった。10月13日に新リーグの名称を「ジャパン・フューチャーリーグ」と発表。同年12月1日に「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に改称した。また関西独立リーグの初代王者である大阪ゴールドビリケーンズも、三重スリーアローズと同様に、2009年10月に関西独立リーグからの脱退を決め、ジャパン・フューチャーベースボールリーグへの参加を表明した。2010年は四国・九州アイランドリーグとの交流戦も加えてリーグ戦を実施した。しかし、大阪球団の選手の不祥事によりスポンサーが撤退するなど経営問題が浮上し、2010年9月に2011年度のリーグ休止を決定した。上記の通り、三重は2011年度は四国アイランドリーグplusに参加した。
関西独立リーグ(さわかみ関西独立リーグ)は、下記の5球団によって構成される。発足から2018年12月3日までのリーグ名は「BASEBALL FIRST LEAGUE」だった。2018年12月4日より「関西独立リーグ」にリーグ名を変更した。2020年のシーズン開始後に同年シーズン(12月末日まで)は命名権売却による「さわかみ関西独立リーグ」の名称を使用すると発表された。発表のないまま2021年1月以降もリーグウェブサイト等では「さわかみ関西独立リーグ」の名称が使用されていたが、同年4月になって命名権契約を更新したことが発表された[53]。2022年時点では、旧リーグと同じ「KANDOK」の略称をリーグウェブサイトにて使用している[54]。
2013年12月にリーグの運営方針をめぐって紀州と対立した兵庫ブルーサンダーズと06BULLSによって設立が表明され、2014年になって設立された姫路GoToWORLDを加えて、2014年4月に開幕した。基本的に選手が無給という点は、解散時の初代関西独立リーグと同じである。
2016年度限りで姫路が活動を休止し、一方2017年度より和歌山ファイティングバーズ(現・和歌山ウェイブス)が加入したため、2018年度まで3球団で運営された。2019年度より堺市をフランチャイズとする堺シュライクスが加入し、4球団での運営となる。2023年からは淡路島に本拠を置く新球団淡路島ウォリアーズが加入し、5球団でリーグ戦を実施した。さらに2024年度からは姫路イーグレッターズが参加して6球団となる[55](かつての姫路GoToWorldとは別球団)。しかし、2024年シーズン終了後に淡路島は来季の参入基準を満たせないとして、リーグ戦不参加の準加盟球団に変更となった[56]。
北海道ベースボールリーグは、下記の2チームにより運営される。2020年よりリーグ戦を実施し、初年度は富良野と美唄の2チームで公式戦を実施した。2021年シーズンより士別・石狩の2チームが加わっている。選手はシーズン中も球団の地元で就労しながら練習・試合をおこない、当初はチームに監督を置かないなど、過去の独立リーグとは異なる方針を採用している[57]。
2021年シーズン終了後の同年10月6日に、美唄・士別・石狩の3球団が9月30日をもってリーグを脱退し、新リーグを結成することが明らかにされた[58][59]。北海道ベースボールリーグは、残る富良野に加え、すながわリバーズ、滝川市の新球団で2022年の運営をおこなうとした[58]。滝川市の新球団は後日「滝川プレインウィンズ」に名称決定したが[60]、本拠地を滝川市から奈井江町などに変更したことに伴い「奈井江・空知ストレーツ」に再度変更された[61]。2022年シーズンからは監督を置いている。
離脱した3球団側は11月5日にリーグ設立記者会見を開き、リーグ名を北海道フロンティアリーグと発表した[62]。
2023年シーズンより「旭川ビースターズ」がリーグ戦に参加している。一方、前年加入した奈井江・空知はシーズン開幕前の3月31日に、前年シーズンでのリーグ脱退と解散を発表した[63]。2023年シーズン終了後には、すながわの当シーズン限りでの脱退が発表された[64]。すながわについてはその後活動実態がなくなり、事実上休止となっている。
九州アジアリーグは2021年よりリーグ戦を実施し、2023年は下記の4チームにより運営される。初年度は火の国と大分の2チームであった。2021年9月より命名権による「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の通称を使用し、ヤマエ久野の持株会社化に伴って2022年11月に「ヤマエグループ 九州アジアリーグ」に通称を変更した。2022年に北九州(同年の正式名称は「福岡北九州フェニックス」)、2023年に宮崎がそれぞれ加入している。2024年からは佐賀県を拠点として東南アジア出身選手で構成される佐賀インドネシアドリームズが「準加盟球団」として、一部の公式戦に参加している[65]。
北海道フロンティアリーグは2021年に設立され、下記の4球団により構成される。別海パイロットスピリッツは2025年からの加入である[66]。
ベイサイドリーグは、「日本海オセアンリーグ」の名称で2021年に設立され、2022年より公式戦を開催した。発足当初はベースボール・チャレンジ・リーグの西地区から離脱した4球団で構成されていた。しかし、福井ネクサスエレファンツは2022年限りで活動を休止する一方、2023年からリーグ戦に参加する前提で千葉県に新球団を設立することが2022年10月に発表された[67]。さらに神奈川県を本拠とする「YKSホワイトキングス」の加入と滋賀GOブラックスの1年間の活動休止を発表した後、2023年は千葉スカイセイラーズとYKSによる「ベイサイドリーグ」に再編することとなった。残る富山と石川はリーグを離脱して、次節の日本海リーグを結成した。2023年はYKSと千葉の2チームで公式戦を開催した。しかし、同年シーズン終了後に千葉は2024年はリーグに参加せず、2025年以降のベースボール・チャレンジ・リーグ正式加盟を目指すと発表した(前記の通り2025年より準加盟)[68]。2024年のリーグ活動については具体的な発表がなされておらず、YKS球団も選手・指導者が不在の状態で事実上活動を休止している。
なお日本海オセアンリーグ時代に1年間の活動休止が発表された滋賀の2024年以降の処遇については公表されておらず、休止が継続している。
日本海リーグは、2023年に設立され、下記の2球団で公式戦を開催している。2025年より滋賀県の球団が準加盟し、2026年の本加盟を目指す予定である[69]。滋賀県の球団名は「SHIGA HIJUMPS」(シガ ハイジャンプス)となった[70]。
2020年度より始動した琉球ブルーオーシャンズは上記の独立リーグには加盟せず、NPBが参入枠を拡大した場合に加盟することを目標としていた。試合はNPBのファームや上記の独立リーグのチームのほか、アジアのプロ野球リーグのチームとの交流戦を実施する意向を持っていた。しかし、2022年11月に、今後の活動を一時休止すると発表した[71]。リーグには非加盟のまま、琉球は日本独立リーグ野球機構に賛助会員として加盟していたが、2022年2月に除名された。2022年11月に活動を休止している(翌年運営会社が自己破産)。
NPBで現役を終えた引退選手によるリーグであるプロ野球マスターズリーグは、下記の5球団によって構成される。
2001年(2001-2002年シーズン)よりNPBで現役を終えた選手によって、主にプロ野球のオフシーズンである冬季にリーグ戦を開催していたが、2008-2009年シーズンをもってリーグ戦は休止(以後、オールスター戦のみ開催)。その後はリーグ戦再開を目指しているが、2019年現在再開には至っていない。
女性によるプロ野球リーグとして、1950 - 1951年にかけて日本女子野球連盟が存在した。
2010年より日本女子プロ野球機構によるリーグが開始され、59年ぶりに女子プロ野球リーグが復活した。2020年までリーグ戦が開催されていたが、2021年7月21日に所属選手が0人となったため、以後は事実上の消滅状態となっている。
一方、2009年に発足した関西独立リーグにおいて、吉田えりが神戸9クルーズに入団し、男子リーグでプレーする初の女子プロ野球選手となった(同年限りで退団)。吉田は2013年に石川ミリオンスターズに移籍した。2010年に、増田里絵が明石レッドソルジャーズに入団し、2人目となった。NPB及び四国アイランドリーグplusでも女子選手のプレーが認められているが、2021年現在まで所属した女子選手は現れていない(NPBでは過去にオリックスや近鉄で女性が入団テストを受験した事例がある)。
ドーピングに対しては平成19年(2007年)から機構独自の検査を行い、罰則を設けている[72]。日本アンチ・ドーピング機構(JADA)には加盟していない。2017年度シーズンからは血液検査も実施される[73][74]。
2003年に「暴力団等排除宣言」。12球団や球場等で「プロ野球暴力団等排除対策協議会」を結成[75][76][77]。2016年、前年に野球賭博問題があり、改めて反社会的勢力の遮断の必要性があるとのことから、各球団に身元確認などを強化するよう要請。野球協約の改定も検討課題と報じられた[78]。
古くは日本運動協会と天勝野球団が、1923年にソウルでプロ球団同士の海外試合を行っている。
プロ野球リーグ戦開始後、初の公式戦海外遠征開催は、1940年に行われた満州リーグ戦である。満州(現在の中華人民共和国・東北部)に参加全9チームが総遠征し、7-8月にかけての夏季リーグ戦(事前の練習試合・オープン戦含む)を開催した。翌1941年も開催する予定だったが日中戦争の戦局悪化の影響で取りやめとなった。
戦後は1961年5月20日に当時アメリカ占領下の沖縄・奥武山野球場で西鉄ライオンズ対東映フライヤーズ戦で戦後初の海外遠征が開催された(1962年6月13、14日にも阪急ブレーブス対大毎オリオンズ戦が同じく沖縄遠征を実施)。
2002年5月14、15日には台湾(中華民国)の台北市・天母棒球場で福岡ダイエーホークス対オリックス・ブルーウェーブ戦が開催された。
2005年にも韓国のソウルの蚕室(チャムシル)球場と釜山の社稷(サジク)球場で千葉ロッテマリーンズ対福岡ソフトバンクホークス戦が6月28、29日に予定されていたが、韓国プロ野球のLGツインズと斗山ベアーズが蚕室球場を本拠地として使っているため、空き日がなく試合が不可能となり、代わりに仁川の文鶴(ムナク)球場で試合することに決めたが、採算が取れないと判断し、同年3月9日に開催取りやめを発表した(実際はロッテの本拠地・千葉マリンスタジアムで開催)。
このほか、2014年の開幕戦「巨人対阪神」を日本プロ野球創立80年記念としてアメリカ合衆国で開催する計画もあったが、予算その他の理由により同年度の開催を見送っている[79]。なおアメリカ開催に際しては外務省出身だった当時のNPBコミッショナー・加藤良三が強く熱望していたといわれている。
NPBによるプロ野球中継は対巨人戦ナイターをメインとして、黎明期からラジオやテレビ(NHK・各民放)の地上波で全国放送されてきたものの、2000年代になると視聴率低迷とBSデジタル放送・CS放送の普及により地上波放送は激減した。衛星放送の多チャンネル化で民放系BS放送局やJ SPORTS、トゥエルビなどで、特にパ・リーグ主催試合を中心に放送が増えた。2010年代後半からはDAZN、パ・リーグTVなどインターネットで配信する事例も多くなった。
報道量上位競技では地上波でもプロ野球の比率が非常に高く、視聴率の低さに対して報道量は多い。特に2007年から2009年にかけては、2位3位に対して約2倍の報道量である[80]。近年の全国放送は開幕戦や週末デーゲーム、日本シリーズなど少数だが、関東地方以外の本拠地を持つ球団では地元局でのローカル中継は随時放送されており、視聴率も各地で高視聴率を獲得している[81][82][83][84][85]。
ラジオでは、2007年にはラジオ大阪が国内中波ラジオ局としては初めてプロ野球中継から撤退している。また、2012年には、地上波の視聴率が低いことから、読売ジャイアンツが日本シリーズに進出したにもかかわらず、日本テレビ系列のラジオ日本が日本シリーズの放送を行わなかった。さらに、2017年にはTBSラジオが関東キー局では初となるプロ野球中継から全面撤退している。1980年代まではラジオNIKKEI(当時はラジオたんぱ)もプロ野球中継を編成していた。衛星放送局の日本BS放送(BS11)では、四国・九州アイランドリーグとベースボール・チャレンジ・リーグ(BCリーグ)による一部の公式戦も中継していた(現在はNPBを含め、BS11でのプロ野球・セミプロ野球の放送はしていない)[注釈 16]。NPBでは基本的にオープン戦、公式戦およびクライマックスシリーズの放映権は主催各球団が管理している。日本シリーズ、オールスターゲームの放映権は日本野球機構が管理する。