日本女子プロサッカーリーグ WEリーグ | |
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今シーズン・大会: 2023-24シーズンのWEリーグ | |
前身 | 日本女子サッカーリーグ (なでしこリーグ) |
競技 | 女子サッカー |
創立 | 2020年 |
代表 | 髙田春奈(チェア) |
開始年 | 2021年 |
参加チーム | 12 |
リーグレベル | 1部 |
下位大会 | なでしこリーグ1部 |
国内カップ戦 | 皇后杯 WEリーグカップ |
国 | 日本 |
連盟 | アジアサッカー連盟(AFC) |
前回優勝 | 三菱重工浦和レッズレディース(2回目) |
最多優勝 | 三菱重工浦和レッズレディース(2回) |
参加資格 | #クラブ一覧参照 |
テレビ局 | DAZN YouTube |
スポンサー | #主催団体および協賛団体参照 |
関連大会 | AFC女子チャンピオンズリーグ |
公式サイト | WEリーグ |
日本女子プロサッカーリーグ(にほんじょしプロサッカーリーグ、英語: Japan Women's Empowerment Professional Football League[1])は、日本の女子サッカーの最上位リーグである。公益財団法人日本サッカー協会(JFA)と、公益社団法人日本女子プロサッカーリーグが主催する。略称はWEリーグ(ウィーリーグ、英: WE LEAGUE)[2]。
初年度の2021-22シーズンから2シーズンは、ビーズクッション等を展開するYogiboとタイトルパートナー契約を結び、「Yogibo WEリーグ」の名称を用いていた[3]。
2023-24シーズンはリーグ映像利用規程、写真利用規程について特例が適用される[4]。
日本サッカー協会(JFA)では、従来女子サッカーのリーグ戦として日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)を開催してきたが、これをさらに発展させ、女子のプロサッカー選手によるチーム主体のリーグを新たに設立することを構想。2019年9月に、元サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)監督でJFA理事の佐々木則夫を室長とした「女子新リーグ設立準備室」を立ち上げ[5]検討を行った結果、2020年6月にリーグの設立を公表した。2020年7月、初代の代表理事に岡島喜久子が就任[6]。代表理事の呼称が「チェア」となる。
リーグ名称の「WE」は「Women Empowerment」の略で、JFAでは「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」という理念も同時に示している[2]。参加チーム数は当初6~10チーム程度を想定し、リーグやクラブが安定するまでの数年間は降格を行わず、新規参入クラブを受け入れるのみのエキスパンション型(拡大型)を採用していく[2][7]。スケジュールは9月開幕・5月閉幕の秋春制で、ホーム&アウェイ方式による全チーム総当り制。
なお、なでしこリーグについては、WEリーグ発足後も「アマチュアのトップリーグ」として存続する[7]。
2021年7月1日付けで運営組織(法人)が一般社団法人から公益社団法人へ移行した[8]。
2022年9月29日、2代目の代表理事(チェア)に髙田春奈が就任[9]。
WEリーグ設立に当たって、「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」の理念の元に、設立意義として次の4つを掲げている[10]。
FIFA編集部の考察では、サッカーだけに集中できる環境を整えられたことは、間違いなくレベルの底上げへとつながっていくことが期待できると述べた一方で、日本では小学生の頃は男子と女子が入り混じってプレーするが、中学校に入ると男子と女子では競技レベルや身体レベルで明らかに差が出てしまい、またサッカーを続けたくても女子サッカー部が学校にないことも珍しくない。レジェンドの一人である宮間あやでさえ、ユースの頃は監督に頼みこんで男子サッカー部の練習に混じってトレーニングをしていたなどと語り、女子サッカーはいまだにマイナー競技という認識は根強く、プロを目指すことに理解を示す人間は日本ではまだ少数派と言わざるを得ないとも述べた[11]。
それでも、代表ではU-17やU-20など世代別の大会で優勝したり、フル代表も設立後初のワールドカップでは優勝したスペインや優勝経験国のノルウェーを破ってベスト8まで勝ち進み、他にもマイナビ仙台レディースの選手が日本人選手12年ぶりとなるゴールデンブーツを受賞したり、日テレ・東京ヴェルディベレーザの10代の選手が活躍するなど方向性は間違っていないとの見方もある。リーグの資料によれば「日常の中でサッカーに集中できる環境」が出来た事で体格の劣る海外の選手にもフィジカル面でも負けなくなってきた事がわかったという[12]。
チェア就任後最初のワールドカップを終えた髙田春奈氏は「もっと日本の中で(女子サッカーの)プレゼンス(存在感)を上げていかないといけない。」と述べ、小林美由紀理事は「シンボルになるような選手、もっと外国人選手を呼んでリーグ全体の競争レベルを上げれないか。」とリーグの活性化案として述べた[13]。
参入初年度は11チームで行われるため、毎節ごとに試合が行われないチームが必然的に発生する。そこでWEリーグでは試合がない日を「WE ACTION DAY(理念推進日)」とした上で同リーグの理念にある多様性社会の実現に向けた活動を行うことにしている[14][15]。
開幕節である2021年9月12日はジェフユナイテッド市原・千葉レディースが対象チームとなり、「一人ひとりが輝く社会とは」と題したオンラインディスカッションやホームスタジアムであるフクダ電子アリーナ周辺の清掃活動などを行った[15]。
その他、各クラブにおいても、少年少女向けのサッカー教室、障害者向けのパラスポーツ体験イベントへの出演、ジェンダー社会や持続可能な開発目標(SDGs)の達成へ向けた取り組みとしての、ホームタウンのボランティア活動などに従事する企画が行われている[16]
2023-24シーズンからは、新たな試みとして、全クラブとリーグとで、同じ日、同じテーマで一斉に活動を行う“ALL WE ACTION DAY”も実施し、WE ACTION の意義をより広く発信[17]。
2024年2月にはAC長野パルセイロ・レディースとマイナビ仙台レディースが初の海外開催をした[18]。
WEリーグ参入に当たっては以下の要件(抜粋)が必要である[10][19][20]。このほかに財務状況等も審査されるようだが、詳細は公表されていない。
2020年7月31日に入会申請を締め切った段階で、17の団体がこのリーグの入会の申請を届け出た[23]。その内訳は、なでしこリーグから12クラブ、Jリーグから8クラブ、なでしこリーグにもJリーグにも所属していない新設する5クラブ、Jリーグに参加しているが女子チームを新設する3クラブ(重複あり)とのことであった[24]。
2020年8月23日に外部有識者も加えた審査選考委員会が設置され、全4回の協議を経て、審査結果に基づく11クラブをWEリーグ理事会に推薦した[25]。
2020年10月15日の「WEリーグ参入クラブ発表記者会見」において、11クラブの入会申請が承認されたことが発表された[26][27]。
2022年9月14日、セレッソ大阪堺レディース(現在のセレッソ大阪ヤンマーレディース)の入会が承認された[28]。
クラブ名 | 呼称 | 本拠地 | スタジアム | 前所属リーグ | 参入シーズン |
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マイナビ仙台レディース | マイナビ仙台 | 宮城県 | ユアテックスタジアム | なでしこ1部 | 2021-22 |
浦和レッドダイヤモンズ・レディース | 三菱重工浦和レッズレディース | 埼玉県 | 浦和駒場スタジアム | ||
大宮アルディージャVENTUS | 大宮アルディージャVENTUS | NACK5スタジアム大宮 | 新設[注 1] | ||
ちふれASエルフェン埼玉 | ちふれASエルフェン埼玉 | 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 | なでしこ2部 | ||
ジェフユナイテッド市原・千葉レディース | ジェフ千葉レディース | 千葉県 | フクダ電子アリーナ | なでしこ1部 | |
日テレ・東京ヴェルディベレーザ | 日テレ・東京ベレーザ | 東京都 | 味の素フィールド西が丘 | ||
ノジマステラ神奈川相模原 | ノジマステラ神奈川相模原 | 神奈川県 | 相模原ギオンスタジアム | ||
AC長野パルセイロ・レディース | AC長野パルセイロ・レディース | 長野県 | 長野Uスタジアム | なでしこ2部 | |
アルビレックス新潟レディース | アルビレックス新潟レディース | 新潟県 | デンカビッグスワンスタジアム 新潟市陸上競技場 |
なでしこ1部 | |
セレッソ大阪ヤンマーレディース | セレッソ大阪ヤンマーレディース | 大阪府 | ヨドコウ桜スタジアム | 2023-24 | |
INAC神戸レオネッサ | INAC神戸レオネッサ | 兵庫県 | ノエビアスタジアム神戸 | 2021-22 | |
サンフレッチェ広島F.C | サンフレッチェ広島レジーナ | 広島県 | エディオンピースウイング広島[注 2] | 新設 |
なお、初年度参加を見送られた6クラブのうち、判明しているのは以下のとおりである。
また、参加申請を見送ったのが判明しているのは以下のとおりである。
クラブ名 | 優勝 | 2位 | 優勝年度 | 2位年度 |
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三菱重工浦和レッズレディース | 2 | 1 | 2022-23, 2023-24 | 2021-22 |
INAC神戸レオネッサ | 1 | 1 | 2021-22 | 2022-23 |
選手入場やセレモニーの際に使用するWEリーグアンセムとして、ギタリストの春畑道哉(TUBE)制作の「WE PROMISE」に決定した[36][37]。春畑はJリーグ公式テーマソング「J'S THEME」も手がけている。
協賛カテゴリー種別 | 契約開始年 | 協賛団体名 |
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タイトルパートナー | ||
ゴールドパートナー/グラスルーツパートナー | 2021年 | ダイハツ工業[40] |
シルバーパートナー | 旭化成ホームプロダクツ[41] | |
ビーズインターナショナル[42] | ||
パーソル[43] | ||
2023年 | クラシエホールディングス[44] | |
ソーシャルインパクトパートナー | KPMGコンサルティング[45] | |
オフィシャルブロードキャスティングパートナー | 2021年 | DAZN (2021-22シーズンから8シーズン)[46] |
オフィシャルサプライヤー | ビーズインターナショナル[42] | |
オフィシャルエクイップメントパートナー | モルテン[47] | |
オフィシャルチケッティングパートナー | ぴあ (チケットぴあ)[48] |