CMF(Common Module Family、コモン・モジュール・ファミリー)とは、ルノー=日産アライアンス(現・ルノー・日産・三菱アライアンス)に基づき、日産自動車とルノーが共同開発したプラットフォームを基幹としたFFとFFベースの4WD車用のエンジニアリングアーキテクチャーである[注釈 1]。
基本的に、CMFは「コックピット」、「エンジン」、「フロントアンダーボディ」、「リヤアンダーボディ」の各モジュールに「電子アーキテクチャー」を加えた5つのモジュールから構成される。
従来、セグメントごとに設計・開発・製造していたプラットフォームを、複数のプラットフォームに共通したモジュールとして増加させることで、コンポーネントを共有化し、プラットフォームごとの台数を増やすことが出来るシステムとして開発された。これにより、軽自動車を含むコンパクトカークラスから大型セダン、SUVまで幅広く展開させることが可能であると同時に、ルノー=日産アライアンスの特徴であるスケールメリットを活かし、「開発費削減」「部品点数削減」「製造コスト削減」「工期短縮」を効率よく行うことで、すべてのアイテムの経費を軽減させる役割も担う。
設計思想としては、フォルクスワーゲンの「MQB(モジュラー・トランスバース・マトリックス)[注釈 2]」やボルボの「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)」ならびに「CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)」、マツダの「SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)」、SUBARUの「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」とほぼ同じであるが、トヨタ自動車の「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」ならびにダイハツ工業の「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」とはモジュール化の部分以外、やや違った構想である。
なお、CMFは2013年発表のローグとエクストレイルを皮切りに、順次、日産(含:インフィニティ、ダットサン)、ルノー、ルノーサムスン(現・ルノーコリア)、ダチア、東風汽車の各車種に採用され[1]、2016年に資本業務提携し、ルノー=日産アライアンスの傘下に収めた三菱自動車工業や技術提携先であるメルセデス・ベンツの車種にも採り入れている[2]。
フューエルリッドは車両右側にある[注釈 3]。
(High Specificationsの略)
(Low Specificationsの略)