日産・IDx Nissan IDx Freeflow/IDx NISMO | |
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IDx フリーフロー | |
IDx NISMO | |
概要 | |
デザイン | David Beasley / Nissan Design Europe + Global Nissan Design Center |
ボディ | |
乗車定員 | 4名 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
1.2 L CR12DE 直列4気筒 1.5 L HR15DE 直列4気筒 1.6 L MR16DDT 直列4気筒 ターボ (NISMO) 1.8 L MRA8DE 直列4気筒 |
変速機 | 6速マニュアルモード付CVT[1] |
車両寸法 | |
全長 | 約4,100mm[1] |
全幅 |
約1,700mm (フリーフロー)[1] 約1,800mm (NISMO)[1] |
全高 | 約1,300mm[1] |
IDxとは、日産自動車が発表したコンセプトカーである。日産自動車の創立80周年を記念して、2013年の東京モーターショーにて発表された[2]。IDxには2種類のスタイルがあり、「フリーフロー (Freeflow)」はクラシカルなデザインを追求したものとなっており、「NISMO」はよりスポーティーな仕上がりになっている。見た目に関してはもちろん、中身も若干異なる。
この2台のコンセプトカーは、自動車にあまり関心が高くない「ジェネレーションZ」の人々が積極的にクルマづくりに参画する「コ・クリエーション(共同創造)」を取り入れ、新たな価値観を商品開発に反映するべく行われた[1]。
日産によると、IDxという名前の意味は「IDは、クルマの中ですべての個人が個人レベルで関わることを意味する『identification』の頭字語である。『X』は変数であり、クルマを通じて生まれる新たな価値観や夢を表す」としている[2]。さらに、「D」と「X」は、500 を意味するローマ数字の D と 10 を意味する X とも重なり、おそらくダットサン・510(3代目ブルーバード)へのオマージュであるとも考えられる[3]。
モダンでありながらも古典的な雰囲気の見た目は、初代日産・シルビアや3代目日産・ブルーバードからインスパイアされたと言われており、次期シルビアの登場を示唆するものであった[1][4]。
しかし、当時のチーフクリエイティブデザイナーである中村史郎は「現時点でIDxを市販する計画はない」と発言したため、その可能性は薄れてしまった[4]。
3代目ブルーバードやフェアレディZのBRE風の見た目が特徴的であるが、装備やカラーリング自体はNISMO最新のものとなっている。
NISMOは、ジュークNISMOと共通の1.6L 直列4気筒エンジンにより、200 ~ 230 hp (149 ~ 172 kW) を発生すると予想されている[5][6]。このエンジンを搭載したIDx NISMOは最高速度130マイル (209 km/h)、0 ~ 60マイル加速時間 7 秒に達することができる[6]。インテリアに関してはドライビングシミュレーターだけでなく、レースからもインスピレーションを得ている[3][7]。
また、このコンセプトカーは映画「ワイルド・スピード ICE BREAK」に一瞬だけ登場している[4]。
このコンセプトカーは、いくつかのイベントで展示され、一般の人々に好評を博した。ジェイ・レノはIDx NISMOを運転し、日産にIDxを量産車にするよう促した。レノは、日産は「古き良き時代」のような、シンプルで運転しやすいものを生み出してきたと語った。 モータートレンドはIDxのコンパクトなサイズを称賛し、スポーツカーのあるべき姿を定義しているとも述べた[3]。 ロード&トラックは、IDxが手頃な価格で、かなりの数の人が座ることができ、「サイドビューミラー」にカメラが搭載されているため、IDx を気に入った。カー・アンド・ドライバーもこの車の製造を望んでおり、セダンとワゴンのバリエーションがあれば完璧だろうと考えている。