曳舟道(ひきふねみち、英: towpath、独: Treidelpfadまたは独: Treidelweg)は、河川、運河などの内陸水路の岸に沿って走る道や路である。
その目的は、陸上輸送機械、動物や人間などが船舶や艀を牽引するためのものである。この方式は、急流、隧道、橋梁や風向きなどの理由により帆走が不可能であった際に、よく用いられた。パナマ運河の電気機関車による牽引は同様の概念であり、現在も行われている。
産業革命の後、船舶にはエンジンが装着され、また鉄道輸送が人力による低速の牽引を凌駕したため、牽引は旧式のものとなった。その後、多くの曳舟道は多目的路とされた。現在の日本においては曳舟道という言葉が使用されることはまれとなり、東京都墨田区などに地名として残っている程度である。運河沿いの古い曳舟道の中には、もっぱら平坦なため自転車道や遊歩道として整備されているものもある。
産業革命以前に存在した運河には必ず存在する。