この記事は世界的観点から説明されていない可能性があります。 (2024年5月) |
この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
服務の宣誓(ふくむのせんせい)とは、日本において公務員に課せられた義務の一つ。宣誓の文言は、職種により様々であるが、ほとんどの場合「憲法第15条・第99条を肝に銘じる」と必ず記されている。職員が公務員ではない非特定独立行政法人や国立大学法人でも新入職員に服務の宣誓をさせる場合がある。
日本の公務員のうち、服務の宣誓の義務を負うのは、以下に列挙するものである。
一般職の国家公務員の場合、服務の宣誓は、新たに職員となった者が、その職務に従事する前に、任命権者又はその指定する職員の面前において宣誓書に署名して、任命権者に提出することにより行う[7]。警察学校では、入学式において学生総代が朗読する。
「国家公務員倫理カード」にも、これに基づく“公僕としてするまじき事”が記されている。
私は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を深く自覚し、日本国憲法を遵守し、並びに法令及び上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います。
私は、ここに、主権が国民に存することを認める日本国憲法を尊重し、且つ、擁護することを固く誓います。
私は、地方自治の本旨を体するとともに公務を民主的且つ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として、誠実且つ公正に職務を執行することを固く誓います。
人事院の人事官は、任命後、職務を行う前に、最高裁判所長官の面前で、最高裁判所事務総長と人事院事務総長の立会いのもと、次の宣誓に署名することになっている[4][8]。
私は、ここに主権が国民に存することを認める日本国憲法に服従し、且つ、これを擁護することを厳かに宣言します。
私は、国民全体の奉仕者として公務を民主的且つ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、国民の意志によつて制定された法律を尊重し、誠実且つ公正に職務を執行することを固く誓います。
裁判所職員のうち、裁判官・裁判官の秘書官については、服務の宣誓の提出義務が課されていない。
私は、日本国憲法を遵守し、法令及び上司の職務上の命令に従い、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために誠実かつ公正に職務を行うことを誓います。
私は、日本国憲法及び法律を忠実に擁護し、命令を遵守し、警察職務に優先してその規律に従うべきことを要求する団体又は組織に加入せず、何ものにもとらわれず、何ものをも恐れず、何ものをも憎まず、良心のみに従い、不偏不党且つ公平中正に警察職務の遂行に当ることを固く誓います。
私は、日本国憲法及び法律を尊重し、命令、条例、規則及び規定を忠実に遵守し、消防の目的及び任務を深く自覚し、その規約が消防職務に優先して従うことを要求する団体又は組織に加入せず、全体の奉仕者として誠実かつ公正に消防職務の遂行にあたることを固く誓います。
三島事件まで“憲法に遵う”の語句は存在しなかった。追加されたのは事件3年後、1973年のことである[9]。
私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。
私は、自衛官候補生たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識をかん養し、政治的活動に関与せず、専心自衛官として必要な知識及び技能の修得に励むことを誓います。
私は、防衛大学校学生たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法令及び校則を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識をかん養し、政治的活動に関与せず、全力を尽して学業に励むことを誓います。
私は、防衛医科大学校学生たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法令及び校則を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識をかん養し、政治的活動に関与せず、全力を尽して学業に励むことを誓います。
私は、陸上自衛隊高等工科学校生徒たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法令及び校則を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識をかん養し、政治的活動に関与せず、全力を尽して学業に励むことを誓います。
私は、予備自衛官たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身を鍛え、訓練招集に応じては専心訓練に励み、防衛招集及び災害招集に応じては自衛官として責務の完遂に努めることを誓います。
私は、即応予備自衛官たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身を鍛え、訓練招集に応じては専心訓練に励み、防衛招集、治安招集及び災害等招集に応じては自衛官として責務の完遂に努めることを誓います。
私は、予備自衛官補たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身を鍛え、教育訓練招集に応じては専心教育訓練に励むことを誓います。
私は、幹部自衛官に任命されたことを光栄とし、重責を自覚し、幹部自衛官たるの徳操のかん養と技能の修練に努め、率先垂範職務の遂行にあたり、もつて部隊団結の核心となることを誓います。
私は、国立大学法人鳴門教育大学職員としての責務を深く自覚し、就業規則等の規定を遵守し、並びに上司の職務上の命令に従い、誠実かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います。