朝井 まかて(あさい まかて、1959年8月15日[1] - )は、日本の小説家。大阪府羽曳野市生まれ。大阪市在住[2]。ペンネームは沖縄県出身の祖母、新里マカテの名に由来する[3]。
甲南女子大学文学部国文学科卒業[4]。
広告制作会社でコピーライターとして勤務し[5]、結婚とともに退職して企画制作会社「あんばい房」を設立[6]。
2006年より大阪文学学校で学ぶ。2008年に文学学校の文芸誌「樹林」(通称在特)2006年12月号に本名名義で掲載されたものを改良した[7]『実さえ花さえ』(応募時のタイトルは『実さえ花さえ、その葉さえ』)で小説現代長編新人賞の奨励賞を受賞し小説家デビュー。
数々の名作を出版した功績を称え、2018年に大阪府庁にて大阪文化賞を受賞している。
2023年に盛岡劇場で行われた「盛岡文士劇」に出演した[8]。
人生を変えた一冊として、ユクスキュル / クリサート著『生物から見た世界』を挙げている。人間や動物のものの見方、つかみ取り方を相対化する点が、小説執筆に通じることがあるという。
琉球王国に仕えてきた家柄の曾祖父は琉球処分で禄を没収された[9]。
「まかて」の由来は「分かるものなら知りたい」[10]
沖縄については「薩摩にやられっぱなしだったのかな、とも思うと悔しい。」[10]
太字は受賞
- 実さえ花さえ(2008年10月 講談社)
- 【改題】花競べ 向嶋なずな屋繁盛記(2011年 講談社文庫)
- ちゃんちゃら(2010年9月 講談社 / 2012年 講談社文庫)
- すかたん(2012年1月 講談社 / 2014年 講談社文庫)
- 先生のお庭番(2012年8月 徳間書店 / 2014年6月 徳間文庫) - シーボルトの庭師を描く
- ぬけまいる(2012年10月 講談社 / 2014年12月 講談社文庫)
- 恋歌(2013年8月 講談社 / 2015年10月 講談社文庫) - 中島歌子を描く
- 阿蘭陀西鶴(2014年9月 講談社 / 2016年11月 講談社文庫)
- 御松茸(おまったけ)騒動(2014年12月 徳間書店 / 2017年9月 徳間文庫)
- 藪医ふらここ堂(2015年8月 講談社 / 2017年11月 講談社文庫)
- 眩(くらら)(2016年3月 新潮社 / 2018年10月 新潮文庫) - 葛飾応為を描く
- 最悪の将軍(2016年9月 集英社 / 2019年10月 集英社文庫) - 徳川綱吉を描く
- 残り者(2016年5月 双葉社 / 2019年6月 双葉文庫)
- 落陽(2016年7月 祥伝社 / 2019年4月 祥伝社文庫) - 明治神宮を描く
- 銀の猫(2017年1月 文藝春秋 / 2020年3月 文春文庫)
- 福袋(2017年6月 講談社 / 2019年7月 講談社文庫)
- 雲上雲下(2018年2月 徳間書店 / 2021年3月 徳間文庫)
- 悪玉伝(2018年7月 KADOKAWA / 2020年12月 角川文庫) - 辰巳屋一件を描く
- 落花狼藉(2019年8月 双葉社) - 吉原遊郭を描く
- グッドバイ(2019年11月 朝日新聞出版) - 大浦慶を描く
- 輪舞曲(ロンド)(2020年4月 新潮社) -伊沢蘭奢を描く
- 類(2020年8月 集英社) - 森類を描く
- 白光(2021年7月 文藝春秋) - 山下りんを描く
- ボタニカ(2022年1月 祥伝社) - 牧野富太郎を描く
- 朝星夜星(2023年2月PHP研究所) - 草野丈吉(自由亭)を描く
- 秘密の花園(2024年1月、日本経済新聞出版) - 曲亭馬琴を描く
- 「紛者」(『時代小説ザ・ベスト 2016』〈2016年6月集英社文庫〉収録)
- 「妻の一分」(『決戦! 忠臣蔵』〈2017年3月 講談社〉収録)
- 「春天」(『時代小説ザ・ベスト 2019』〈2019年6月集英社文庫〉収録)
- 「ボタニカ」(『小説NON』2020年3月号 掲載)
- 「ぞっこん」(『もののけ〈怪異〉時代小説傑作選』〈2020年3月PHP文芸文庫〉収録)
- 「晴れ湯」(『商売繁盛 時代小説アンソロジー』〈2020年11月角川文庫〉収録)
- 「駄々丸」(『いのち 朝日文庫時代小説アンソロジー』〈2021年3月朝日文庫〉収録)
•完成の時、まるで奇跡(しんぶん赤旗日曜版2017年07月16日号)
•権力への忖度、官僚の告発(しんぶん赤旗日曜版2018年09月09日号)
•「身のほど知らず」 2023年1月 オール読み物収録)
- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.440
- ^ 『朝日新聞』2022年4月28日文化面.
- ^ 直木賞作家・朝井まかてさん琉球新報
- ^ 石川淳志「著者との60分:『恋歌』の朝井まかてさん」e-hon「WEB版・新刊ニュース」2014年4月. 2024年5月29日閲覧。
- ^ CREATOR FILE / 朝井まかて
- ^ "作家 朝井まかてさんが語る「皮算用するより、「今」やることが大事」."web『mi-mollet』「インタビュー:人生、おしゃれ、そしてこれから」2018年11月10日付. 2024年5月29日閲覧。
- ^ [1]
- ^ [2]リンク切れ
- ^ "(復帰50年:しまくとぅばの誇り・下)「まぢよくあれ 文化の担い手、本土の人も」."朝日新聞デジタル(2022年4月28日更新).
- ^ a b "「4分の1は沖縄の血」直木賞作家・朝井まかてさん."web琉球新報(2014年2月5日更新). 2024年5月29日閲覧。
- ^ “作家16名が学生服に身を包む、なにげに文士劇「放課後」ビジュアル&配役発表”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年8月2日). 2024年8月4日閲覧。
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1930年代 | |
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1940年代 |
- 第11回 堤千代『小指』他/河内仙介『軍事郵便』
- 第12回 村上元三『上総風土記』他
- 第13回 木村荘十『雲南守備兵』
- 第14回 該当作品なし
- 第15回 該当作品なし
- 第16回 田岡典夫『強情いちご』他/神崎武雄『寛容』他
- 第17回 山本周五郎『日本婦道記』(受賞辞退)
- 第18回 森荘已池『山畠』『蛾と笹舟』
- 第19回 岡田誠三『ニューギニヤ山岳戦』
- 第20回 該当作品なし
- 第21回 富田常雄『面』『刺青』他
- 第22回 山田克郎『海の廃園』
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2000年代 - 2010年代(第123回 - 第162回) |
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