李氏(りし)は、漢姓の一つ。李姓はラテン文字でLee, LiやLiといった表記をされることが多いが、欧米に元来存在するLee (Li)(リー)姓を含めるとその合計数は全亜州で最大の姓となる。
李(リ、リー、広東語ではレイ)は、中華圏の姓の一つ。他の似た音の姓との混同、あるいは北京語と広東語では発音が異なるため、相手に正しく姓を伝える場合は、「李」の字を分解して「木に子」あるいは「十八子」の李と説明する場合がある。中華人民共和国においては最も数の多い五大姓(2020年の統計によると、中国の五大姓は、王・李・張・劉・陳)の一つで[1]、2020年の第7回中華人民共和国全国人口調査(中国語版)(国勢調査)に基づく姓氏統計によると1億139.08万人がいる[2][3]。一方、台湾の2018年の統計では第5位で、1,208,829人がいる[4]。
成漢、西涼、唐(後唐、南唐も含む)、西夏の国姓である。李は張とともに中国に非常に多い姓であることから「張三李四」という熟語が生まれ、張氏の三男、李氏の四男のように「その辺にいくらでもいるありふれた人、身分もなく名もない人々、平凡な人」を意味する[5]。
皇族、王族に関しては李姓の姓名で呼ばれることが多い人物のみを記す。
- 李圭 - 元の政治家、平章政事。唐の第5代皇帝睿宗の20代孫,汝陽王李玠21代孫。
- 李世昌 - 契丹出身。耶律楚材と親交があった。
- 李時珍 - 明代の医師で本草学者。
- 李自成 - 明末の農民反乱指導者。順皇帝(永昌帝)。
- 李鴻章 - 清の政治家。
- 李宝嘉 - 清末の小説家。
- 李先念 - 中華人民共和国の政治家。
- 李俊 - 中華人民共和国の映画監督。
- 李鵬 - 中華人民共和国の政治家。
- 李志堅 - 中華人民共和国の物理学者
- 李克強 - 中華人民共和国の政治家。
- 李寧 - 中華人民共和国の体操選手、実業家。スポーツ用品メーカー李寧の創業者。
- 李彦宏 - 中華人民共和国の実業家。百度創業者。
- 李冰冰 - 中華人民共和国の女優。
- 李大林 - 中華人民共和国の経営学者。
- 李玉 - 中華人民共和国の映画監督。
- 李宇春 - 中華人民共和国の歌手。
- 李強 - 中華人民共和国の政治家
- 台湾の人物
- 香港の人物
- 華僑・華人
韓国では、李は「イ」と発音することが多い。
李(リー、ベトナム語: Lý)は、ベトナムの姓の一つ。李朝大越の国姓である。
上図によれば人口に占めるリー姓の割合は0.5%で、姓のうち14位である[6]。
- 李賁 - 前李朝万春の初代皇帝(李南帝)。
- 李公蘊 - 李朝の初代皇帝(太祖)。
- 李仏金(李天馨) - 李朝第9代(最後)の皇帝(昭皇、女帝)。
- 李常傑 - 李朝大越の宦官、武将。
李(り)は、日本にも見られる名字である。在日韓国・朝鮮人や他の東アジア諸国出身者などに見られる。
本名ではないが李姓での活動で著名な日本人として、次の人物がいる。
中国の多い姓上位100位 |
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第1~25位 | |
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第26~50位 | |
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第51~75位 | |
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第76~100位 | |
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備考 |
- 2020年の第7回中華人民共和国全国人口調査(中国語版)(国勢調査)に基づく姓氏統計による。
- 簡体字の制約などによる特記事項。
#第33位の「肖」は二簡字改革により改姓した「蕭」を含む(簡体字表記の「萧」姓は別統計)。 #第41位の「葉」は簡体字で「叶」と表記。 #第53位の「鍾」は簡体字で「钟」と表記。 #第66位の「傅」は簡体字で「付」と表記(簡体字表記の「傅」姓は別統計)。 #第73位の「邱」は簡体字で「邱」と表記(簡体字表記の「丘」姓は別統計)。 #第77位の「閆」は簡体字で「闫」と表記する(簡体字表記の「阎」姓は別統計)。 #第96位の「戴」は簡体字で「戴」と表記する(簡体字表記の「代」姓は別統計)。
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台湾の多い姓上位100位 |
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第1~25位 | |
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第26~50位 | |
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第51~75位 | |
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第76~100位 | |
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備考 |
- 2023年6月30日公表の中華民国内政部の資料による統計。台湾の姓も参照。
- 中国大陸、東南アジアからの移民なども統計に含まれる。また、違う字体を使用する姓を2つの姓と見なされることもある。
#第3位は繁体字の「黃」であり、80位は簡体字の「黄」である。 #64位の「温」は簡体字と同形である。
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