東京農業大学 | |
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大学設置 | 1925年 |
創立 | 1891年 |
創立者 | 榎本武揚[1] |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人東京農業大学 |
本部所在地 |
東京都世田谷区桜丘一丁目1番1号 北緯35度38分27.9秒 東経139度37分55.5秒 / 北緯35.641083度 東経139.632083度座標: 北緯35度38分27.9秒 東経139度37分55.5秒 / 北緯35.641083度 東経139.632083度 |
キャンパス |
世田谷(東京都世田谷区) 厚木(神奈川県厚木市) 北海道オホーツク(北海道網走市) |
学部 |
農学部 応用生物科学部 生命科学部 地域環境科学部 国際食料情報学部 生物産業学部 |
研究科 |
農学研究科 応用生物科学研究科 生物産業研究科 |
ウェブサイト | https://www.nodai.ac.jp/ |
東京農業大学(とうきょうのうぎょうだいがく、英語: Tokyo University of Agriculture)は、東京都世田谷区桜丘一丁目1番1号に本部を置く日本の私立大学。1891年創立、1925年大学設置。大学の略称は農大(のうだい)、TUA。日本初の私立農学校[注 1]で、農学や生物工学の分野における研究に特化した、国内唯一の農学系総合大学[注 2]である。
大学ランキング | |
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国内 | |
USNWR[2] | 88 |
世界 | |
タイムズ[3] | 1501+ |
USNWR[4] | 2031 |
東京農業大学は、「農学」を6学部23学科という多角なアプローチから扱い、農学系統における大半の学問領域[注 3]を学べる点が特徴として挙げられる。学問領域としては、広義としての農学(農林水産学の総称[注 4])、生命科学(遺伝学、分子生物学、微生物学など)、食品関係(醸造学、食品安全学、栄養学、食料経済経営学など)であり、ここにしか存在しない醸造や造園といった学科も存在する。東京農業大学ではこれらの学問領域を「総合農学」とし、農学系統における広域的な学術研究を展開している。
法人本部がある世田谷キャンパスには、農場を必要としない農学や、林学、生命科学、食品関係の学部、厚木キャンパスには農場を用いる農学部、北海道オホーツクキャンパスには水産学のほか、北方圏における農学や生命科学の学部が置かれている。
第二次世界大戦前、日本で農学部を有した大学は、東京帝国大学、北海道帝国大学、京都帝国大学、九州帝国大学、東京農業大学の5校のみであり、長い歴史を有する。
また食品業界への就職率が高いことでも知られ、2022年において食品著名400社への業種別実就職率は、私立大学1位である[5]。(全体では東京海洋大学、石川県立大学に続き第3位(4位以降は一橋大学、慶應義塾大学、京都大学、東京農工大学と続く))で、食品業界に多数の卒業生を輩出している。
THE世界大学ランキングでは毎年ランクインしており、最新版(2024年11月現在)では以下の通りである。[6]
2017年度までは、農学を専門に扱う日本で唯一の大学であった[注 5]。東京農工大学、農業者大学校、日本の各道府県にある農業大学校とは名称が類似しているが特に関係はない。
農大の前身である東京農学校の初代学長横井時敬は「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」や「農学栄えて農業亡ぶ」といった言葉を残した。これは観念論を排して実際から学ぶ姿勢を重視し、学問のための学問ではない「実学主義」を重視することを表している。現在も農大は「実学主義」を教育理念とし、「人物を畑に還す」(昨今の国際化社会に伴い、「人物を世界の畑に還す」とする場合もある。)と「農業後継者や地域社会の担い手の育成」を最大目標としている。
応用生物科学部バイオサイエンス学科動物発生工学研究室教授河野友宏らは、2004年4月、世界で初めて卵子だけで哺乳類(マウス)を発生(単為発生)させることに成功したことを科学雑誌『ネイチャー』に発表した。2007年8月、河野らは『ネイチャーバイオテクノロジー』電子版にて、40%以上の高い確率で子マウスを単為発生させることが可能と発表した。なお、二母性マウスの場合、精子由来の遺伝子が関与していないことから、性染色体はXXとなり、誕生をするマウスは、全て雌となる。これまでに哺乳類で単為発生が不可能とされてきた理由は、ゲノムインプリンティングによる遺伝子発現制御の機構が深く関わっている。
応用生物科学部菌株保存室には細菌や酵母などの微生物約7000株が保存されている。これは世界有数の菌株コレクションである。
校門に掲げられた校標や大学のパンフレットで使われている「東京農業大学」の文字は棟方志功によるものである。また、応援歌の一つに『青山ほとり』があり、「大根踊り」として世間に知られている。
明治時代、北海道開拓に携わった榎本武揚は「日本の力を高めるためには、国内農業の発展が不可欠」「日本の農業発展のためには、農民の教育が必須」と考えて、1891年に徳川育英会育英黌に農業科を設立した。設立地付近である東京地下鉄飯田橋駅A4番出口前に「東京農業大学開校の地」という碑が存在している。
1893年には徳川育英会育英黌から農業科が独立して私立東京農学校となるも、経営悪化から、大日本農会の下での経営となった。大日本農会付属私立東京農学校、大日本農会付属東京高等農学校と改称した後、1903年に専門学校令による認可を経て私立東京農業専門学校(旧制)[7]から、1925年に大学令に基づく東京農業大学となる。1943年まで農学部を有する大学は、東京帝国大学、北海道帝国大学、京都帝国大学、九州帝国大学と農大のみであり[注 6]、私立で唯一農学博士の学位授与を行っていた。
1898年(明治31年)より、東京の渋谷常磐松町の常磐松御料地内[注 7]に校舎を構えていたが、第二次世界大戦の際、空襲により校舎を焼失したことから、1946年、世田谷区の陸軍機甲整備学校跡地に移転。現在の世田谷キャンパスとなる。
新制大学以降後は短期大学および大学院の設置、厚木キャンパス(神奈川県厚木市)、北海道オホーツクキャンパス(網走市)の開設などを行うなどした。
スクールカラーは松葉緑(まつばみどり)である。この色は、かつて、農大があった渋谷常磐松にあった老松(常磐松)の葉の緑色に由来している。
1893年に私立東京農学校として独立した際、稲穂の向かい合った円の中心に「農」の一文字を入れたものを校章とした。その後、1911年に私立東京農業大学となった際、大学部本科の角帽に「農大」の校章を入れて以来、この校章を使用している。
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東京農業大学学歌は、1925年(大正14年)5月、尾上柴舟に作詞を、山田耕筰に作曲を依頼し、翌1926年(大正15年)9月25日に発表された。以来、農大の学歌として歌い継がれてきている。
当大学は、「農学」を6学部23学科という多角なアプローチから扱い、農学系統における大半の学問領域を学べる点が強みである。
THE世界大学ランキングでは毎年ランクインしており、最新版(2025)では1501+でランクインしている。
また持続可能な社会への取り組みも積極的に行い、THE世界大学ランキング(インパクト部門 ※SDGsへの取り組み)では上位1000位以内にランクインした。(Goal2 【Zero Hunger】: 300位以内、 Goal15【 Life on land】:300位以内)
2004年6月には、河野友宏応用生物科学部バイオサイエンス学科教授らの研究グループが世界で初めて卵子だけで哺乳類(マウス)を発生(単為発生)させることに成功したと科学雑誌『ネイチャー』に発表した。
また応用生物科学部菌株保存室には細菌や酵母などの微生物約7000株が保存されている。これは世界有数の菌株コレクションである。
50歳以上の人を対象にした生涯学習専門機関であり、花と野菜と健康について年間通して学ぶ。
前身は世田谷キャンパス内の「東京農業大学成人学校」(各種学校(83条校))で、平成22年4月から東京農業大学傘下の組織「グリーンアカデミー」として活動を開始。平成23年4月からは東京農業大学エクステンションセンターと組織を一体化。
本学卒業生である豊山勝男(大相撲・時津風元理事長)は、日本相撲協会を定年退職後に夫妻で通い始めた。
※が付されている機関は、学校法人東京農業大学の附属機関。
農大のサークル活動は、世田谷・厚木・オホーツクとキャンパスがそれぞれ離れているため、キャンパスごとに設置されているサークルが異なっている。
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サークル活動とは別に、同好会も数多く設置されている。
東京農業大学の大学祭は「収穫祭」と呼ばれており、毎年、文化の日(11月3日)あたりに行われる。当校の一大名物となっており、例年15万人以上が来場する。キャンパスごとに独立して開催されており、2019年の場合、世田谷キャンパスでは「創立128年収穫祭」、厚木キャンパスでは「第20回収穫祭」、オホーツクキャンパスでは「第31回収穫祭」として開催されている。
収穫祭では、野菜の無料配布をはじめ、利き酒大会、鮭の掴み取りなどの農大ならではのイベントが開催されている。
屋外での模擬店では部活・サークルや研究室が飲食物や収穫した生鮮食品、植物を販売しており、農学系大学の大学祭らしい出店内容となっている。
収穫祭の運営は、「収穫祭実行本部」「宣伝隊本部」「ステージ企画本部」「文化学術展本部」「模擬店本部」「体育祭本部」の計6本部で運営されており、「収穫祭実行本部」「ステージ企画本部」は農友会総務部、「宣伝隊本部」は全學應援團、「文化学術展本部」「模擬店本部」は農友会文化団体連合会、「体育祭本部」は農友会体育団体連合会がそれぞれ担当している。また、本部に準じる団体として「収穫祭環境対策委員会」があり本部と同じく運営に携わっている。 各本部は各学科ごとに構成されている「学科統一本部」と活動を共にする。
トレーニングルーム
17号館内の「カフェテリアグリーン」、17・18号館内の「レストランすずしろ」、食と農の博物館内の「カフェ・プチ・ラディッシュ」、グリーナカデミーホール内の「グリーン・アカデミー・ホール・レストラン」の4つがあり、いずれも学生・教職員以外の一般人の利用も可能となっている。また、常磐松会館内には東京農業大学生活協同組合の店舗があり、テイクアウト専用の「一番飯」と、スパゲッティ・カレー専門店の「アミ」がある。
本部棟内に「レストランけやき」がある。
3号館内の「レストラン・ジャングルポケット」(第一食堂)と、7号館内の「レストラン・クリオネ」(第二食堂)の2店舗がある。
学生会館として、「常磐松会館」「常磐松会館別館」「常磐松学生会館」の3棟ある。 従来、「常磐松会館」と「常磐松会館別館」の2棟が学生会館として利用され、会館がサークルの部室として、別館が同好会の部室として利用されてきた。別館の老朽化が著しいことから、2008年に「常磐松学生会館」が建設され、同好会の部室が学生会館に移転した。また、常磐松会館には、東京農業大学生活協同組合の店舗が入っており、学生・教職員以外の一般人の利用も可能となっている。
学生会館が1棟ある。
学生会館が1棟ある。
キャンパスに隣接して、桜丘寮、若草寮、青雲寮、育英寮の4つが設置されている。また、農友会の野球部、相撲部、ボクシング部、レスリング部、剣道部の各部は、キャンパスの外れに合宿所を持っている。一般に学内と思われているが、夜は閉門され学外とされている。
農業に関する専門的な教育・研究を行っているため、日本各地に農場を設置して実習や研究を実施している。
世界各地にある農業大学を中心に18の大学と姉妹校協定を結んでいる。
大学発の学生ベンチャー企業を設立している。株式会社メルカード東京農大、株式会社東京農大バイオインダストリー、株式会社じょうえつ東京農大の3社がある。