ジャンル | 縦横両スクロールシューティング |
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対応機種 | アーケード |
開発元 |
コナミ (現・コナミアミューズメント) |
発売元 |
コナミ (現・コナミアミューズメント) |
プロデューサー | TANGO |
ディレクター | Qchan |
プログラマー |
Qchan YAMAMOSO TYPE2 長谷川丈覚 |
音楽 |
YOU TAKAMINE 前田尚紀 |
美術 |
SATONYAN MASATO HIJIMA SANSHI SDR KAORI NISHIMURA YAS MOTOHISA ANDO |
シリーズ | グラディウスシリーズ |
人数 | 1 - 2人(同時プレイ可) |
メディア | 業務用基板 |
稼働時期 | 1996年1月 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
システム基板 | SYSTEM-GX |
CPU |
68EC020 MC68000(サウンドCPU) |
サウンド | 054539(×2) |
ディスプレイ | 288x224 8192色表示 |
『沙羅曼蛇2』(サラマンダ ツー、SALAMANDER 2)は、1996年1月にコナミ(現・コナミアミューズメント)が稼動したアーケード用シューティングゲーム。『沙羅曼蛇』の続編である。
全6面構成で、前作『沙羅曼蛇』と同じ縦横混在スクロールだが、1・3・4・5面が横スクロール、残りの2・6面が縦スクロールと変則的になっている。2人同時プレイ可能。コンティニュー機能が追加されている。パワーアップはアイテム制だが、出現するアイテムの種類はアイテムごとに出現率が設定されており、一定の場面を除いてランダムとなっている(自機のパワーアップ状態にも左右される)。
前作には無いシステムとして、自機の分身であるオプションそのものを敵に飛ばすことで攻撃するオプションシュートという動作や、各種レーザー武器関連の時限式の2段階目パワーアップなどが追加されている(詳細は後述)。また、10万点ボーナスなどの隠し要素もある。
前作から変更されたシステムとして、縦スクロール面で前方画面奥側にミサイルを発射することができなくなった。そのため地形に奥行きが感じられなくなっている。また、スクロール速度が低下した。
プレイヤー1側の自機(ビックバイパー)あるいはプレイヤー2側の自機(スーパーコブラ)を操作し、ドゥームを破壊することが目的。
2周エンドだが、2周目は敵の攻撃が飛躍的に激しくなる上、コンティニューができない。また2周目では前作やMSX版『グラディウス2』(あるいは同作をMSX版『沙羅曼蛇』プレイ時にスロット2に挿し込んだ際に出現するヴェノム艦ステージ)のBGMでもあるがアレンジされて使用されている。新曲の作編曲と前作曲の編曲は全て前田尚紀が担当している。
特定の敵機(敵編隊や赤色の敵機など)を破壊するとアイテムが出現する。前作では出現アイテムは全て固定であったが、本作では特定の場合を除き全てランダムで出現するようになっており、各々に出現率が設定されている。アイテムの出現率は自機のパワーアップ状況にも左右され、ノーマル(未パワーアップ)またはそれに近い状態であれば良いアイテムが出やすくなっている。
前作ではパワーアップアイテムが種類により形状が異なっていて一瞬ではやや区別しづらかったのに対し、本作ではオプション、オプションシード(後述)、フォースフィールド以外のアイテムがそれぞれアルファベットの頭文字で表示されるようになり、やや視認性が向上している。
ミサイルとレーザー系装備に関しては、その取得状況によってタイプが切り替わる(「武器のパワーアップ」欄を参照)。ミサイルとレーザー系の装備名称は、前者が1段階目で、後者は2段階目である。
レーザー系武器は排他選択であり併用する事ができず、3種類の内どれか1つを選択して使い分けなければならない。
全部で以下の8種類がある。名称後のアルファベット表記はアイテムに記されているものである。
タイプ | 地形に接触 | 発射方向 | ||
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TYPE 1 | ミサイル | 滑走する | 横スクロール | 自機の下1方向のみ |
縦スクロール | 前方寄り左右2方向 | |||
TYPE 2 | ツインミサイル | 消滅する | 横スクロール | 上下2方向 |
縦スクロール | 左右2方向 |
本作のオプションには、前作のマルチプルやグラディウスシリーズのオプションには無い「オプションシュート」という攻撃が追加されている。発動にはオプションシュート専用のボタンを用いる。
オプションシュートを使う必然性は全体を通じて希薄で、オプションシュートした分だけ装備中のオプションをランクダウン(オプションシードになったり、オプションの個数が減る)させ、逆に難易度を上げる結果にもなる。とはいえ利用価値が全く無いわけではなく、ノーマルオプションをオプションシュートするとアイテム化するためスコアアタック目的で場所を選んでオプションシュートが行われたり、オプションシードをオプションシュートした際の敵弾防御効果をうまく使えば難局を乗り越える武器ともなる。
オプションシュートは、オプションの装備状況により、以下のように使用効果が変化する。
前作同様横スクロールと縦スクロールのステージが存在する。ただし縦スクロールするのは2、6面だけである。
Stage | 名称 | 解説 | 使用曲 | ボス |
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1(横) | 亜生命空間 | 腸内のような絨毛状の組織で覆われたステージ。ある程度進んでいくと、目玉の集団が出現するが、その正体は多数のゴーレム。姿を現した後、自機の方を向き散らばる。 | SILVERY WINGS AGAIN(2周目はPower of Anger) | ゴーレム、 バイター |
2(縦) | プロミネンス要塞 | プロミネンスを出す小型人工太陽群のステージ。前作のステージ3に似ている。 | SENSATION | Hydra(ハイドラ) |
3(横) | バイオハザード | 細胞壁で覆われたステージ。 | ALL IS VANITY | カラブ、 アバドン |
4(横) | 巨大戦艦 | 戦艦群の間を縫って巨大戦艦と対決するステージ。 | SERIOUS!SERIOUS!SERIOUS!(2周目はLAST EXIT[1]、『グラディウス2』でのタイトルはMOONSPIN) | テニーロップ(テトラン2) |
5(横) | アステロイド | 小隕石群をかいくぐりつつ敵要塞を攻撃するステージ。要塞入り口は『グラディウスII』のステージ8・要塞のような入り口になっている。ボスのプレートコアはMSX『沙羅曼蛇』のエニグマに酷似している。 | SPEED(2周目はPLANET RATIS[1]) | プレートコア + クラブレス + キャニコロ |
6(縦) | ドゥーム | 前半は敵構造物上空での戦闘。後半は要塞内部。 | DEAR BLUE、 PRELUDE OF THE LAST BATTLE |
ケルベロス、 ドゥーム |
a b 1996年に発売された『沙羅曼蛇2 オリジナルサウンドトラック』での表記は2周目4面BGMは「PLANET RATIS」、2周目5面BGMは「LAST EXIT」と1992年に発売された『沙羅曼蛇 -Again-』と比較して逆になって(誤記されて)いる。これは2003年に発売された『沙羅曼蛇アーケードサウンドトラック』でもそのままになっている。
前田尚紀(エンゾニック前田)によるサウンド面の評価は現在でも高く、特に2面『SENSATION』は人気があり、オトメディウスG(ゴージャス!)の追加BGMとして1、2面の曲が前田尚紀自身の手によりリアレンジされたり、(『KEYBOARDMANIA 3rdMIX』で細江慎治によるアレンジがプレイ可能な楽曲として収録されている。また前作『沙羅曼蛇』等の曲も1面ボスBGMでは「POISON OF SNAKE」(前作のボスBGM)、2周目の1面では「POWER OF ANGER」(前作の1面BGM)、2周目4面では「LAST EXIT」(MSX版のヴェノム艦ステージBGM)、2周目5面では「PLANET RATIS」(前作の3面BGM)といった具合に、ファンサービスとして使われている。ちなみに未使用曲が4曲あり、エンディングのAM SHOW VERSHIONも入っている。
No. | 発売日 | 対応機種 | タイトル | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
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1 | 1997年6月19日 | セガサターン | 沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS | KCET | コナミ | CD-ROM | T-9520G (VS057-J1) |
- | 『沙羅曼蛇』、『ライフフォース』とのカップリング |
2 | 1997年7月6日 | PlayStation | 沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS | KCET | コナミ | CD-ROM | SLPM 86037 (VX057-J1) |
- | 『沙羅曼蛇』、『ライフフォース』とのカップリング |
3 | 2007年1月25日 | PlayStation Portable | 沙羅曼蛇 ポータブル | M2 | コナミデジタルエンタテインメント | UMD | VP031-J1 | - | 『沙羅曼蛇』 『グラディウス2』 『ライフフォース』 『XEXEX』とのカップリング |
4 | 2008年3月13日 | PlayStation Portable | 沙羅曼蛇 ポータブル コナミ・ザ・ベスト |
M2 | コナミデジタルエンタテインメント | UMD | VP031-J2 | - | 廉価版 |
5 | 2009年7月30日 | PlayStation Store | 沙羅曼蛇 ポータブル | M2 | コナミデジタルエンタテインメント | ダウンロード | - | - |
(CD/リミックスアーティスト JUNIOR O・DJ FEILONG・Shoko.F等/コナミ KICA7819)
プレイステーション版やセガサターン版では、2週クリアすればオプションの設定で「LIFE FORCE2」モードに変更する事ができる。
『LIFE FORCE』は、前作『沙羅曼蛇』の日本国外版と、それを元にゲームシステムなどをアレンジした日本国内仕様の2つが存在する(ライフフォース#沙羅曼蛇の日本国外仕様を参照)。「LIFE FORCE2」モードにするとタイトルロゴが「LIFE FORCE2」になるが、日本国内仕様の『LIFE FORCE』のようにパワーアップがカプセルストック制になる訳ではなく、単に難易度が上昇する。
なお、本作の海外版が実際に「LIFE FORCE2」として出回ったかは不明。
前作発売からは10年の開きがあったが、前作ほどの人気は獲得できなかった。理由としては、当時のシューティング不人気の時代背景や、正式リリース前にアーケードゲーム展示会で発表された段階のものがバグが多数あると『ゲーメスト』(ゲーム雑誌)で報じられたこと等が挙げられる。また、 (少なくとも発売当初の)『ゲーム批評』のレビューでは、「敵の配置や演出に前作にあった工夫が見られない」「全体的に色遣いのセンスが悪い」「オプションシュートの使いどころがない」と評され、『ゲーメスト』の読者コーナー「アイランド」でも、同時期に発売された『究極タイガーII』等とともに「偉大な親(=前作)を超えられなかった」との読者投稿(意見)が掲載された。