「浸食 〜lose control〜」 | ||||||||||||||||
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L'Arc〜en〜Ciel の シングル | ||||||||||||||||
初出アルバム『ray』 | ||||||||||||||||
B面 | 浸食 〜lose control〜 (control experiment mix) | |||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||
規格 |
マキシシングル デジタル・ダウンロード | |||||||||||||||
ジャンル | ロック | |||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||
レーベル | Ki/oon Records | |||||||||||||||
作詞・作曲 |
hyde (作詞) ken (作曲) | |||||||||||||||
プロデュース |
L'Arc〜en〜Ciel 岡野ハジメ | |||||||||||||||
ゴールドディスク | ||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||
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L'Arc〜en〜Ciel シングル 年表 | ||||||||||||||||
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「浸食 〜lose control〜」(しんしょく ルーズ コントロール)は、日本のロックバンド、L'Arc〜en〜Cielの12作目のシングル。1998年7月8日発売。発売元はKi/oon Records。
「HONEY」「花葬」のシングル2作と合わせ、<シングル3枚同時発売>された内の一作。
本作の表題曲「浸食 〜lose control〜」は、1998年7月11日に日本で公開が開始されたトライスターピクチャーズ/東宝配給映画『GODZILLA』の挿入曲に使用されている。この曲は、レコード会社から「映画『GODZILLA』のサントラの話が来てるから書き下ろさないか?」という提案があり[2]、メンバー4人全員、ゴジラが好きだったため、その提案を受け制作が始まっている。そのため、hydeは楽曲制作に関し「こんなに大前提があったのは今回が初めて[3]」と語っている。また、この曲はkenが過去に作っていた音源の断片を基に制作されており[4]、変拍子を多用した"静"と"動"が交錯するオカルティックなハード・ナンバーに仕上げられている[2]。ちなみに、映画のサウンドトラックに提供することを前提に楽曲制作が始まったため、音源は1998年3月に録り終えていたという。(詳細は楽曲解説の項目を参照)
また、カップリング曲には、表題曲のリミックス音源「浸食 〜lose control〜 (control experiment mix)」が収録されている。今回リミックス音源を収録することにしたのは、サントラから「浸食」をシングルカットするにあたり、tetsuyaが「すでに発売されてるもの1曲だと弱い[5]」「リミックスを入れよう[4]」と提案したことがきっかけとなっている。当初は海外のアーティストにリミックスを依頼するプランもあったというが、紆余曲折があり、yukihiroがリミックスを担当することになった。yukihiroは、自身がリミックスを担当することになった経緯について「リミックスは前のバンド(DIE IN CRIES)でもやってたし、ラルクの曲でもやりたいって思ってたところにこの話が出て、「浸食」はアイデアもあったから"俺にやらせてよ"って[6]」「歌詞をちゃんと使ってくれるんなら、外国人に頼むのもOKって思ったんですけど。外国人に頼むと歌詞を分断されがちだから、それを避けたくて[7]」と述べている。
他のメンバー3人がyukihiroの手掛けたリミックス音源を気に入ったことに端を発し、2000年に発表したシングル「NEO UNIVERSE/finale」までのシングル7作品[注 1]のカップリングに、yukihiroが手掛けたL'Arc〜en〜Cielの楽曲のリミックス音源が収録されることとなった。ちなみにこのリミックス企画では、yukihiroが1980年代後半からイギリス・マンチェスターを中心に巻き起こったマンチェスター・ムーブメントの影響を受けていることもあってか[8]、ハウスやインダストリアルを中心としたダンス・ミュージックを意識したリミックスが多く手掛けられている。
本作の表題曲は、1998年5月にアジア地域限定で発売された映画『GODZILLA』のサウンドトラック『GODZILLA THE ALBUM』に提供するために制作されていた楽曲であり、「HONEY」「花葬」よりも前に完成を迎えていた。そしてこの曲は当初、あくまでサントラにだけ収録する予定で、シングルカットする予定はなかったという。ただ、バンドのディレクターを務めた中山千恵子曰く、映画の監督の意向によりこの曲が劇中で急遽使われることとなり、これをきっかけとしてシングルカットが決まり、リミックス音源をカップリングに付けるかたちで「HONEY」「花葬」と合わせ<シングル3枚同時発売>するに至ったという[7]。
余談だが、前記のサントラにはL'Arc〜en〜Ciel以外に、レディオヘッドやフー・ファイターズ、ジャミロクワイといった海外アーティストの楽曲が収録されている。kenは、このサントラについて「普段、自分たちが聴いている人たちと名前が並ぶっていうのが、単純にうれしい[9]」、tetsuyaは「自分たちの好きなアーティストもいたりして、その人たちといっしょに1枚のアルバムに僕らの曲が収録されるのは、すごい光栄[9]」とコメントしている。なお、サントラには副題のない「浸食」というタイトル表記で先行収録されている。
ちなみに、この3枚同時発売は1998年5月13日に全国7都市の街頭ビジョンで大々的に告知されている[10]。
映像外部リンク | |
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【ラルク、解〇。】デカ長 3曲同時篇~記者会見前篇 CM - YouTube |
本作のリリースプロモーションとして、本作発売の約4ヶ月前の1998年3月27日に放送されたテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション スペシャル』において、「DIVE TO BLUE」と共に表題曲がメドレー形式でテレビ初披露されている。ただ、この出演タイミングでは副題の「〜lose control〜」を正式タイトルに付ける予定がなかったため、「浸食」というタイトルで披露されている。余談だが、本作のジャケットに記載されたタイトル表記が、「浸食」の下に「lose control」と記されていたため、当時メディアで曲名を表示する際、表記が曖昧になっていた。事実、本作発売当初は「〜」を使用せず、並記するかたちで「浸食 lose control」と表記されることが多かった。そしてオリコンチャートにおいても、「浸食 lose control」という表記でチャートインしている。また、フジテレビ系番組『LOVE LOVE あいしてる』に出演した際、司会のKinKi Kidsとhydeがコラボレーションし表題曲を披露したが、このときもこの表記で放送されている。なお、JASRACの作品データベース、公式サイトのディスコグラフィー、公式YouTubeアーティストチャンネル、1999年発表のアルバム『ray』、2007年発表の映像作品『15th L'Anniversary Live』、2011年発表の映像作品『20th L'Anniversary LIVE -Complete Box-』『-Day 2-』のブックレットでは「〜」ではなく「-」で表記されている。ただ、2018年発表のライヴアルバム『25th L'Anniversary LIVE』などのブックレットでは「〜」と表記されており、現在に至るまでオフィシャルでも表記が統一されていない状態となっている。
そして本作発売週に、ビルに立て籠もった指名手配犯が「3枚同時!3枚同時に持ってこい!」と要求するテレビCMが全国放送されている。ちなみに、このテレビCMには刑事役としてプロレスラーの藤原喜明が出演している。また、1998年7月10日には、テレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』に再び出演し表題曲を披露している。この放送回では、崩れた白い柱に血を模した液体を流す演出が行われた[11]。この演出はメンバーも印象に残っている演出だったようで、後年にhydeは「普通やらないことをやってもらえて嬉しかった[12]」、kenは「あの時間帯にこういう演出するんだ、凄いなと思った[12]」と振り返っている。
余談だが、2019年12月3日には前記のテレビCMをセルフリメイクしたCMが制作されている。L'Arc〜en〜Cielはセルフリメイク版の公開日に公式YouTubeアーティストチャンネルを開設しており、これに合わせて「HONEY」「花葬」「浸食 〜lose control〜」の3曲のミュージック・ビデオを同サイトにて期間限定で同時公開している。
本作は、通常盤(CD)の1形態でリリースされており、L'Arc〜en〜Cielの作品としては初の12cmシングル(マキシシングル)でのリリースとなった。初回限定仕様はスーパーピクチャーレーベル仕様となっている。ちなみに、2006年のシングル14作品再発企画においても、本作はスーパーピクチャーレーベル仕様の12cmシングルで再発売されている。なお、ピクチャーレーベルには、1998年発表のオリジナル盤ではジャケットデザインを、2006年発表の再発盤ではメンバーのアーティストフォトを使用している。
また、同日に発売された「HONEY」「花葬」のシングル2作は同じ8cm盤かつジャケットの被写体も同一人物と関連性があったが、本作に関してはサントラからのシングルカットが急遽決まったためか、ジャケットデザインに他2作と関連した要素がない。
発売初週となる1998年7月20日付のオリコン週間シングルチャートでは、初動50万枚以上を売り上げ初登場3位を獲得している。この初動売上はオリコン週間3位の初動としてはオリコンチャート歴代最高記録となっている。また、発売翌週の1998年7月27日付のオリコン週間シングルチャートでは、発売初週からランクアップし最高位2位を記録。発売翌々週には週間5位、さらに次の週には週間10位を記録し、「HONEY」「花葬」を含めオリコン週間シングルチャートに4週連続3作同時TOP10入りを達成している。
余談だが、表題曲が変拍子を乱発したハードかつダークな曲であったため、作曲者であるkenはシングル表題曲になることが決まった際に「こんなのがチャートにはいるわけがない」と思っていたという。バンドの共同プロデューサーを務める岡野ハジメも、2006年に受けたインタビューにおいて「(こういった)変拍子の曲、そんな売れないっすよ(笑)、どう考えてもね。客観的にも、プロデューサーとして考えても[13]」と述べている。なお、岡野は同インタビューの中で「それでも枚数が売れてしまっている、ある種のパーティタイム的な。だからこそ実験的なこともいっぱいできた[13]」とも語っている。ちなみにhydeは、本作発売当時に受けた音楽雑誌のインタビューにおいて「今回のシングルはちょっとマニアックだと思うんやけど、この時期にこういうことをするのがいいと思う。今までだと、ただ単にロック・バンドがアンダーグラウンドな曲を出して、売れもせずにそのまま消えていくだけやと思うけど、今の状況だと街中にあふれる可能性がある。それがカッコいい[4]」と語っており、ハードでダークな変拍子の曲を混ぜた"シングル3作同時リリース"という企画に対し、前向きなコメントを残している。
ただ、本作のフィジカルの累計売上は約93.8万枚という高いセールスを記録したが、同時発売されたシングル3作の中で唯一ミリオンに届いていない。そのため、バンドの共同プロデューサーを務めた岡野ハジメ曰く、当時のtetsuyaはとても悔しがっていたという[14]。
表題曲「浸食 〜lose control〜」のミュージック・ビデオは、「花葬」の映像監督も担当したHiguchinskyがディレクターを務めた作品となっている。
このミュージック・ビデオは、1999年8月11日に発表したクリップ集『CHRONICLE』に初収録されている。また、2019年12月3日には公式YouTubeアーティストチャンネルにおいて、ミュージック・ビデオに新たに制作したCMを挟んだバージョンの映像を約1週間限定で公開している。この期間限定の映像公開が終わった同年12月11日からは、同サイトでオリジナルのミュージック・ビデオの無料公開が開始されている。
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「浸食 〜lose control〜」 | hyde | ken | L'Arc〜en〜Ciel, Hajime Okano | |
2. | 「浸食 〜lose control〜 (control experiment mix)」 | hyde | ken | Remixed by yukihiro | |
合計時間: |
浸食 〜lose control〜