瀬名 秀明(せな ひであき、Hideaki Sena、1968年1月17日 - )は、日本の小説家、薬剤師。学位は博士(薬学)(東北大学・1996年)。瀬名秀明事務所代表。本名は鈴木 秀明(すずき ひであき)。
静岡県出身のSF作家、ホラー作家である。『パラサイト・イヴ』でデビューし、『BRAIN VALLEY』で日本ホラー小説大賞を受賞した。近年はロボット関係の著述活動に力を入れている。博士(薬学)の学位を持ち、薬剤師の免許を取得している。日本SF作家クラブでは第16代会長に就任した。
宮城大学看護学部講師、東北大学大学院工学研究科特任教授、日本SF作家クラブ会長(第16代)などを歴任した。
東北大学大学院薬学研究科在学中に『パラサイト・イヴ』で作家デビューした。高校時代に創刊されたハヤカワ文庫モダンホラー・セレクションを全て読み、大学・大学院進学後は(大学がある)宮城県仙台市の丸善でモダンホラー小説の原書を購入して愛読し、日本ホラー小説大賞への応募を決めた後は国産ホラー小説も読むようになった[1]。
大学院修了後、宮城大学看護学部の講師を経て、東北大学大学院工学研究科の特任教授(SF機械工学企画担当)に就任。講義などは行わず、大学の広報活動やロボット工学に関する作品の執筆、一般向けの講演活動を行い、文芸誌や科学誌で科学と人間に関したコラムや対談を多くこなした。本人のウェブサイトによると、2006年に航空機の操縦免許を取得したという。
映画監督押井守のファンで、『機動警察パトレイバー the Movie』と『機動警察パトレイバー2 the Movie』を好きな作品に挙げる。
父は静岡県立大学名誉教授でインフルエンザウイルスの研究を行っている鈴木康夫である。瀬名の著書『インフルエンザ21世紀』の監修を行った。
- パラサイト・イヴ(1995年4月30日 角川書店 / 1996年12月10日 角川ホラー文庫 / 2007年2月1日 新潮文庫)
- BRAIN VALLEY (1997年12月5日 角川書店【上・下】 / 2000年12月25日 角川文庫【上・下】 / 2005年10月1日 新潮文庫【上・下】)
- 八月の博物館(2000年10月30日 角川書店 / 2003年6月25日 角川文庫 / 2006年10月1日 新潮文庫)
- 虹の天象儀(2001年11月10日 祥伝社文庫) - (五島プラネタリウム、東日天文館を舞台にしている)
- あしたのロボット(2002年10月15日 文藝春秋)
- デカルトの密室 (2005年8月30日 新潮社 / 2008年6月1日 新潮文庫)
- 第九の日 The Tragedy of Joy(2006年6月25日 光文社 / 2008年12月20日 光文社文庫)
- ゴッサマー・スカイ(2007年12月14日 e-novels)
- Every Breath エヴリブレス(2008年3月25日 TOKYO FM出版)
- 【改題】エヴリブレス (2012年11月15日 徳間文庫)
- 小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団(2011年3月2日 小学館 / 2022年3月4日 小学館文庫)
- 希望(2011年7月15日 ハヤカワ文庫JA)
- 大空のドロテ I(2012年10月10日 双葉社)
- 大空のドロテ II(2012年11月25日 双葉社)
- 大空のドロテ III(2012年12月23日 双葉社)
- 大空のドロテ (2015年11月15日 双葉文庫【上・下】)
- 月と太陽(2013年10月28日 講談社 / 2015年10月15日 講談社文庫)
- 夜の虹彩(2014年1月25日 出版芸術社)
- 新生(2014年2月28日 河出書房新社)
- この青い空で君をつつもう(2016年10月23日 双葉社 / 2020年3月15日 双葉文庫)
- 魔法を召し上がれ(2019年5月14日 講談社)
- 小説 ブラック・ジャック(2019年7月26日 誠文堂新光社)
- ポロック生命体 (2020年2月25日 新潮社 / 2022年10月28日 新潮文庫 )
- 小説と科学 文理を超えて創造する(1999年4月23日 岩波書店)
- 【増補・改題】ハートのタイムマシン! 瀬名秀明の小説 / 理科倶楽部(2002年11月25日 角川文庫)
- ロボット21世紀(2001年7月20日 文春新書)
- おとぎの国の科学(2006年6月30日 晶文社)
- 瀬名秀明ロボット学論集(2008年12月20日 勁草書房)
- 大空の夢と大地の旅 ぼくは空の小説家(2009年9月25日 光文社)
- インフルエンザ21世紀(2009年12月20日 文春新書)
- ロボットとの付き合い方、おしえます(2010年10月30日 河出書房新社)
- 世界一敷居が低い最新医学教室(2011年4月15日 ポプラ社)
- 科学の栞 世界とつながる本棚(2011年12月30日 朝日新書)
- SF作家 瀬名秀明が説く! さあ今から未来についてはなそう(2012年11月5日 技術評論社)
- 100分de名著「アーサー・C・クラーク」スペシャル 2020年3月(2020年3月1日 NHK出版)[6]
「」内が瀬名秀明の作品
- 絆(1996年8月 角川書店)「Gene」
- 逆想コンチェルト 奏の2 イラスト先行・競作小説アンソロジー(2010年8月 徳間書店)「For a breath I tarry」
- NOVA 3 書き下ろし日本SFコレクション(2010年12月 河出文庫)「希望」
- 鉄人28号 THE NOVELS(2012年11月 小学館クリエイティブ)「プロメテウスの悪夢」
- SF JACK(2013年3月 角川書店)「不死の市」
- NOVA 10 書き下ろし日本SFコレクション(2013年7月 河出文庫)「ミシェル」
- 2030年の旅(2017年10月 中公文庫)「144C」
- 謎々 将棋 囲碁(2018年2月 角川春樹事務所)「負ける」
- 贈る物語 Wonder(2002年11月25日 光文社)
- 【改題】贈る物語 Wonder すこしふしぎの驚きをあなたに(2006年11月20日 光文社文庫)
- ロボット・オペラ(2004年6月25日 光文社)
- 科学の最前線で研究者は何を見ているのか(2004年7月20日 日本経済新聞社)
- サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ(2008年8月3日 NTT出版)
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