珍地名(ちんちめい)とは、何らかの事由によって通常とは異なる意味合いで考えられているような地名のことである。罵り言葉のように聞こえるものや、特にそうした意図はないのに面白おかしく聞こえたり、奇妙な意味を持つようになったりしているもの、特に長かったり短かったりするなど、通常の地名と異なる書き方や発音をするものがこれにあたる[1]。
日本語から見た日本の珍地名は、一般に意味などが変わった地名のことであり、漢字やその読み方が難しい難読地名とは区別される。ただし、中には大阪市の放出(はなてん)のように、珍地名であってなおかつ難読地名でもある「難読珍地名(珍難読地名)」も存在する。マスコミなどでは、性的な意味を持つ普通名詞を含む地名が下ネタとして取り上げられることも多いが、地元では普通名詞としての意味が日常的に意識されているわけではない。
日本以外の世界各国にも、日本で珍地名と呼ばれる地域・山・河川などがある。ただし、それらは日本語で発音したときに異質なだけであり、その地域で使用されている言語においては何ら異質なものではない。他言語から見た珍地名については、それぞれの言語版のWikipediaも参照のこと。
ウェブサイトにおいては、珍地名について扱ったウェブページが多く見られ、安居良基など世界の珍地名巡りをするマニアも存在する。
実際にその珍地名を看板などで見たいがために出かけて行く人もいるが、その場所は観光名所でも何でもないため、近辺に空港や駅がないどころか、道路すらないなど数多くの障害が存在することも多い。珍地名として知られる鹿児島県の志布志市志布志町志布志のように、SNS上で話題になったり、テレビ番組に取り上げられていることもあり、「こちらは、志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所です。」(志布志市役所志布志支所前)と書かれた看板が設置されている場合もある[7]。
日本国外の珍地名には、政情が不安定で外務省が危険情報を出している地域に存在するものもある。