石川 淳(いしかわ じゅん、1964年 - )は、日本の作曲家。主にゲームミュージックを手掛け、BGM・効果音などゲームにおけるサウンドに関わる全ての要素を担当するサウンドクリエイター。1990年、ハル研究所に入社[1]。同社サウンドチーム所属。千葉県出身。
『星のカービィシリーズ』のBGMをシリーズ第1作目の『星のカービィ』から担当。「カービィ・サウンドの生みの親・育ての親」的な存在であると言える。ハル研究所サウンドチーム内においては同社への勤続年数は最長である。しかし、同チームの安藤浩和、池上正、酒井省吾らとは対照的に、これまで外部のインタビューなどに登場したことがほとんど無かったため、その素顔は一般の人々には知られていなかったが、『毛糸のカービィ』の「社長が訊く」で初めて顔を出してインタビューに登場している[2]。
複雑な拍子や音運びを多用した音楽を作り上げると評されるが、石川自身はシーケンサーで様々な実験をしていたことが理由かもしれないと述べている。変拍子が入り乱れる「VS.マルク」は、内在するものを素直に出した結果であり、決して奇をてらったわけではないという[3]。テクノ、ブルース、オーケストラ、ミニマル・ミュージック、プログレッシブ・ロック、ジャズなど、ゲームの場面に合わせた多種多様なジャンルの楽曲制作を得意とする。
『星のカービィシリーズ』のメインテーマとも言える「グリーングリーンズ」や、『星のカービィ64』の「ポップスター」のような軽快なリズムと小刻みの伴奏や、全体的には可愛らしくポップでありながらも、その中に哀愁や奥ゆかしさを醸し出す転調などが特徴の楽曲があり、これは時に「カービィポップ」と呼ばれ、多くのファンに親しまれている。
『星のカービィ スーパーデラックス』で初登場した「激突!グルメレース」は、シリーズ作品において様々なアレンジで使用されている。また、『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』でもステージ曲としてたびたび登場しているほか、すぎやまこういち主催の「オーケストラによるゲーム音楽コンサート5」では、宮川彬良のオーケストレーション、宮川泰の指揮により演奏された。