第63回トニー賞は、2009年6月7日に発表・授賞式が行われた。
作品賞はミュージカル部門では最多15候補の Billy Elliot, The Musical(リトル・ダンサー)、演劇部門は『大人は、かく戦えり』。それぞれイギリス発の作品である(ただし、『大人は、かく戦えり』は元はフランス語による演劇である。英語の翻訳公演はイギリスが初演であった)。
Billy Elliot, The Musical はミュージカル作品賞の他に同主演男優賞・演出賞など10部門を独占し、今回の最多受賞となった。主演男優賞ではビリー役を演じた子役3人が演技部門で史上初の同時受賞を果たした。
候補数が2番目に多かった Next to Normal はミュージカル主演女優賞や楽曲賞など3部門を受賞し、"Billy Elliot, The Musical"に次ぐ受賞数となっている。演劇作品賞の"God of Canage"も同主演女優賞など3部門受賞した。
個人ではアンジェラ・ランズベリーが『陽気な幽霊』で83歳にして演劇助演女優賞を受賞。『スウィーニー・トッド』で4度目のミュージカル主演女優賞を受賞して以来、30年ぶり5度目のトニー賞受賞となった。演劇部門では初の受賞である。また、演技カテゴリーでの通算5度の受賞はジュリー・ハリスの持つ最多受賞記録に並んだ。
候補数 | 作品名 | カテゴリー | 受賞数 |
---|---|---|---|
15 | Billy Elliot, The Musical (原作は映画『リトル・ダンサー』) |
ミュージカル | 10 |
11 | 『ネクスト・トゥ・ノーマル』 Next to Normal |
ミュージカル | 3 |
8 | 『ヘアー』 | ミュージカル(リバイバル) | 1 |
Shrek The Musical (原作は映画『シュレック』) |
ミュージカル | 1 | |
7 | 『メアリー・ステュアート』 Mary Stuart |
演劇(リバイバル) | 1 |
The Norman Conquests | 演劇(リバイバル) | 1 | |
6 | 『大人は、かく戦えり』 God of Carnage |
演劇 | 3 |
Joe Turner's Come and Gone | 演劇(リバイバル) | 2 | |
5 | 『ロック・オブ・エイジズ』 | ミュージカル | |
『33の変奏曲』 33 Variations |
演劇 | 1 | |
4 | 『瀕死の王』 Exit the King |
演劇(リバイバル) | 1 |
9 to 5:The Musical (原作は映画『9時から5時まで』) |
ミュージカル | ||
『パル・ジョーイ』 Pal Joey |
ミュージカル(リバイバル) | ||
『ウエスト・サイド物語』 | ミュージカル(リバイバル) | 1 | |
3 | 『カワイクなくちゃいけないリユウ』 Reasons to be Pretty |
演劇 | |
『ゴドーを待ちながら』 | 演劇(リバイバル) | ||
2 | Blithe Spirit | 演劇(リバイバル) | 1 |
Dividing the Estate | 演劇 | ||
『エクウス』 | 演劇(リバイバル) | 1 | |
『ガイズ&ドールズ』 | ミュージカル(リバイバル) | ||
『ホワイト・クリスマス』 | ミュージカル | ||
1 | Speed-the-Plow | 演劇(リバイバル) | |
[title of show] | ミュージカル |
太字となっているものは受賞である。
以下の作品・人物の日本語表記については
※タイ受賞