組織票(そしきひょう)とは、投票の際に各種団体などの組織がもととなって特定の候補や政党に投票する票のこと。
組織票とは利益団体などが特定の候補者の推薦を行っている場合に、その団体の所属メンバーが当該候補者に対して組織的に投票する行為である[1]。
「組織」とは例えば、組織の規模が大きい専門職の公務員(自衛隊、警察など)、業界団体、労働組合、利益団体、宗教団体、人種・民族(多民族国家の場合)などがこれにあたる。彼らの指示を受けて出馬した候補・議員は組織内候補・組織内議員と呼ばれる[2]。組織票はその組織の団結が固いので得票数も安定しており棄権も少ない。「低投票率なら組織力の強い政党や候補が有利」という選挙予想はマスコミなどでよくみられるところである。大規模な組織では候補者(いわゆる族議員)を出し支援する例も見られる。
コーポラティズムの形態の一つとも取れるが、汚職を招く縁故資本主義と批判されることもある。
なお、選挙の分析では便宜的に組織票と浮動票に分けて分析されることがある。ただし、厳密には浮動票の対義語は固定票であり[1]、(組織的かを問わず)いついかなる場合でも特定の候補者に対して入れられる票を固定票、情勢いかんにより投票する候補者(あるいは政党)が変動する票を浮動票という[1]。
政治以外の分野でも組織票が話題となる場合がある。