肉体と幻想 | |
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Flesh and Fantasy | |
第2話からトーマス・ミッチェル(左)とエドワード・G・ロビンソン | |
監督 | ジュリアン・デュヴィヴィエ |
脚本 |
アーネスト・パスカル サミュエル・ホッフェンスタイン エリス・セント・ジョセフ |
原作 |
エリス・セント・ジョセフ(第1話) オスカー・ワイルド(第2話) ラスロ・ヴァドナイ(第3話) |
製作 |
ジュリアン・デュヴィヴィエ シャルル・ボワイエ |
出演者 |
ベティ・フィールド エドワード・G・ロビンソン シャルル・ボワイエ バーバラ・スタンウィック |
音楽 | アレクサンデル・タンスマン |
撮影 |
スタンリー・コルテス ポール・イヴァノ |
編集 | アーサー・ヒルトン |
製作会社 | ユニバーサル・ピクチャーズ |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ セントラル映画社[1] |
公開 |
1943年10月29日} 1946年8月1日[1] |
上映時間 | 94分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $1,800,000[2] |
『肉体と幻想』(にくたいとげんそう、Flesh and Fantasy)[3]は、1943年のアメリカ合衆国のアンソロジー映画。監督はジュリアン・デュヴィヴィエ。出演はエドワード・G・ロビンソン、シャルル・ボワイエ、ロバート・カミングス、バーバラ・スタンウィックなど。デュヴィヴィエ監督の前作『運命の饗宴』(1942年)のヒットを受けて作られた。2人のクラブ会員が超自然現象を扱った3つの物語を読み聞かせる形式。原作はそれぞれエリス・セント・ジョセフ、オスカー・ワイルド、ラスロ・ヴァドナイ。
タイトルを『肉體と幻想』と表記しているチラシもある[4]。
原作はエリス・セント・ジョセフ。舞台はルイジアナ州ニューオーリンズ。ヘンリエッタは法学部生のマイケルが好きだが、自分の容姿が醜いと思い告白できずにいる。マルディグラの夜、謎の紳士が美女の仮面を貸してくれる。マイケルは仮面をつけた彼女をヘンリエッタと知らずに恋をする。仮面の下の顔を見たいと懇願されるが、ヘンリエッタは拒否。真夜中になり仮面を返しにゆくが、謎の紳士はどこにもいない。マイケルに迫られヘンリエッタはついに仮面を脱ぐ。マイケルの想像通りヘンリエッタは美しかった。これまで醜かったのは、醜いと思いこむヘンリエッタの心のせいだった。
原作はオスカー・ワイルド「アーサー卿の犯罪」。舞台はロンドン。結婚間近の弁護士マーシャル・タイラーはあるパーティでことごとく未来を言い当てる手相見のポジャースを知る。自分も占ってもらうが教えられないという。それでも無理に訊き出すと、タイラーがまもなく殺人を犯すと告げられる。タイラーは不安に取り憑かれる。もうひとりのタイラーが悩むよりいっそ誰かを殺せばいいとけしかける。タイラーは余命いくばくもない老婦人に毒入りチョコレートを贈る。その老婦人が急死し、ほっとしたタイラーだが夫人の死は病死だった。混乱したタイラーは霧のロンドンをさまよう。そこにポジャースが通りかかる。タイラーはポジャースの首を締めて殺すが逮捕される。
原作はラスロ・ヴァドナイ。第2話のラストでタイラー逮捕の瞬間を見ていた綱渡りのポール・ギャスパーは最近悪夢に悩まされている。綱渡りの最中、客席に奇妙な耳飾りをした女を見て落下する夢だ。それが気になって綱渡りもできなくなる。ニューヨーク巡業のため大西洋航路に乗船すると、夢に出てきた女そっくりのジョーン・スタンリーと出会う。不思議な縁に導かれて、二人は愛し合う。しかし、ポールは別の悪夢を見る。ジョーンが警察に逮捕される夢だ。
ニューヨークでの公演。ジョーンが見守る中、心配していた綱渡りも成功する。悪夢を克服できたのだ。しかし、ジョーンの逮捕は正夢となる。ジョーンを愛するポールは、ジョーンが刑期を終えるまで待つと約束する。
枠物語
第1話
第2話
第3話
当初は4話構成の予定だった。もうひとつの話は、農夫(フランク・クレイヴン)と盲目の娘(グロリア・ジーン)の元に脱走した殺人鬼(アラン・カーティス)がやってくる話。ラストは嵐が吹き荒れ、殺人鬼から娘を救う。試写会では好評だったが、ユニバーサルはこのエピソードを削除。その穴をロバート・ベンチリーのユーモラスな枠物語で埋めた。しかし、ユニバーサルは削除したエピソードの映像を無駄にしたくなく、脚本ロイ・チャンスラー、監督レジナルド・ル・ボーグを起用し、長編映画『Destiny』(1944年)として完成、公開した[5]。