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『腹話術は楽し』(ふくわじゅつはたのし、原題:Ventriloquist Cat, 公開:1950年5月27日)は、アメリカ合衆国の映画会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー (MGM) に所属していたアニメーターのテックス・アヴェリーによる作品のひとつ。
野良猫が“I hate dogs(ブル公の馬鹿)”とブルドッグのスパイクを侮辱した落書きを行った上で、挑発的な態度を取ったことから両者間に「鬼ごっこ」のような捕物が始まる。野良猫は物陰に隠れている間に腹話術器を発見し、これを用いて追うスパイクを翻弄する。馬鹿にされたスパイクは野良猫を捕まえて懲らしめてやろうとするが、彼の腹話術になす術もなくやられ放題。そこでメス猫に化けて反撃しようとするが、それが災いし柄の悪い野良犬たちに絡まれ電柱の上へ逃れる。これを見た野良猫は図に乗って腹話術器を外し嘲笑するが、気がつけば先ほどの野良犬たちが彼の笑い声を聞きつけ、今にも襲いかかりそうな恐ろしい表情をして彼の側にやってきていた。追われた野良猫も電柱の上へ逃れ、野良犬たちを馬鹿にした態度を取るが、そこはなんとスパイクの逃れた電柱で、隣には彼から散々ひどい目に遭わされたスパイクが恐ろしい顔をして待ち構えていた。
多分に社会風刺的な作品である。
腹話術で野良猫だと翻弄されたものは、順番からゴミ箱(実験台)、教会の鐘、金たらい、赤い風船付きの箱、服屋のマネキン二体、警察官(下記)、排水口の蓋、樽、野良犬たちに目を付けられたスパイク(太字はダイナマイトを入れている方)。
本作はハンナ・バーベラの2人がシネマスコープにてリメイクしている。題名は「Cat's Meow」で1957年1月25日公開。