落第はしたけれど | |
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I Flunked, But... | |
![]() 田中絹代(左)と斎藤達雄(右) | |
監督 | 小津安二郎 |
脚本 | 伏見晃 |
原案 | 小津安二郎 |
出演者 |
斎藤達雄 田中絹代 月田一郎 |
撮影 | 茂原英雄 |
編集 | 茂原英雄 |
製作会社 | 松竹蒲田撮影所 |
配給 | 松竹キネマ |
公開 |
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上映時間 | 77分 |
製作国 |
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言語 | 日本語 |
『落第はしたけれど』(らくだいはしたけれど)は、1930年(昭和5年)4月11日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎。モノクロ、スタンダード、サイレント、77分。
大学を卒業しても就職口がないという深刻な社会状況を背景に、学生生活をエンジョイしている落第生を描いたコメディ作品で[1][2]、1週間で撮影された。ハロルド・ロイドの『ロイドの人気者』の影響を始め、小津のアメリカ映画への傾倒ぶりも随所に見られる[1]。小津作品で初めて笠智衆が目立つ役で出演している。初回興行は帝国館。現在、東京国立近代美術館フィルムセンターがフィルムを所蔵している。
学生の高橋らは、試験地獄と闘っている。試験の1日目に、彼らはカンニングしようとするが失敗する。その夜、高橋は今度こそはと解答を自分のシャツに書いたが、下宿のおばさんがそれを洗濯屋に渡してしまう。結局、彼らは落第してしまうが、卒業した連中も職が見つからず学校にまた戻りたいと思う。そして、高橋たちは新学期を迎えて再び大学の門をくぐるのだった。