酸化ニッケル(III) | |
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酸化ニッケル(III) | |
別称 三酸化ニッケル | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1314-06-3 |
特性 | |
化学式 | Ni2O3 |
モル質量 | 165.39 g/mol |
外観 | 黒色粉末 |
密度 | 4.84g/cm3 |
融点 |
600℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化ニッケル(III)(さんかニッケル さん、Nickel(III) oxide)はニッケルの酸化物のひとつであるが、文献に記されてはいるものの、はっきりとは確認されていない化合物である[1]。ブラックニッケルオキシドはしばしば Ni2O3 と書かれる。しかし、供給元によると組成はニッケル含有量77%付近であるのに対し、Ni2O3のニッケル含有量は70.98%であるため、実際は不定比の酸化ニッケル(II)であると考えられる[1]。
ニッケルの表面にNi2O3が微量に存在する、または、Ni2O3はニッケルの酸化の中間体であるという文献が存在する[2][3]。
関連化合物のオキシ水酸化ニッケル NiO(OH) は水中で塩化ニッケル(II)と次亜塩素酸ナトリウムを反応させることによって合成でき、酸化剤として使われる。ベンジルアルコールの安息香酸への酸化または3-ブテン酸からフマル酸への二重酸化において、理論量の漂白剤とともに触媒量で使われる[4]。