『金婚式』(きんこんしき、原題:La cinquantaine)は、フランスの作曲家ガブリエル・マリが1887年頃に作曲した楽曲。『古い様式によるエール(Air dans le Style ancien)』という副題が付けられている。
音楽・音声外部リンク | |
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Here on Archive.org ‐ アコーディオン演奏、ジョン・セリーとトニー・モットーラによる1945年の録音。 | |
八重奏:金婚式 ‐ J.H.スクワイヤー・セレステ弦楽八重奏団演奏、日本コロムビア発売。 |
現在、作曲者の作品の中では唯一知られている曲で、もとは『チェロとピアノのための2つの小品(Deux Pieces pour Cello et Piano)』の2曲目であるが、チェロの代わりにヴァイオリンで演奏されることも多く、その旋律の単純な美しさからオーケストラやピアノ独奏用にも編曲され、広く演奏されている。
金婚式(結婚記念日)のお祝いという目的や、ヴァイオリンで演奏される場合はG線を使わないので澄んだ音色となり、演奏技術上も多くを求められないため、原曲をも超えてヴァイオリン愛好家に広く親しまれ、人気の高い作品である。
日本における演奏(録音)のもっとも早い例として、1934年に当時14歳の諏訪根自子がSPレコードで録音を残している(コロムビアレコード)。
弱起(アウフタクト)で開始される、フリッツ・クライスラーの『愛の悲しみ』にも似た "E-A-E-E-E-E-D-E-F" の優雅な主題を、ピアノの簡単な低音が支える。
中間部は同主調のイ長調へ転調し、堂々とした で華やかな曲調となり、"Cis-E-A-Cis" のファンファーレがお祝いを演出する。