長尾真

長尾 真
日本学士院により
公表された肖像写真
生誕 (1936-10-04) 1936年10月4日[1]
死没 (2021-05-23) 2021年5月23日(84歳没)
研究分野 情報工学[1]
研究機関 京都大学[2]
出身校 京都大学[1]
主な受賞歴 紫綬褒章[1]レジオンドヌール勲章シュヴァリエ[3]文化功労者日本国際賞[4]文化勲章[5]
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長尾 真(ながお まこと、1936年昭和11年)10月4日[1] - 2021年令和3年)5月23日)は、日本情報工学[1]位階正三位

京都大学工学部[1]電子工学科卒業。京都大学総長[1]京都大学名誉教授[6]国際高等研究所所長、独立行政法人情報通信研究機構理事長[1]国立国会図書館長[1][7]を歴任。

人物

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Wikimedia Conference Japan 2009 にて(2009年11月22日、東京大学工学部2号館)

専門は、自然言語処理画像処理[1]パターン認識。パターン認識の分野では、手書き文字の認識方式を提案した。この手法は、初期の郵便番号読み取り装置へ応用された。以降、電子図書館システムの研究を主に手がけている。自動翻訳AIにつながる技術の原理を開発した[8]

自伝に「情報を読む力、学問する心」(ミネルヴァ書房、2010年)がある。

弟子には金出武雄辻井潤一松山隆司松本裕治佐藤理史黒橋禎夫中村裕一らがいる。

電子情報通信学会会長・情報処理学会会長などを歴任。1997年から2003年まで京都大学総長を務め[1]国立大学協会会長として国立大学法人化を行った。また、自ら機械翻訳国際連盟(下部組織の日本機械翻訳協会は現「アジア太平洋機械翻訳協会」)・言語処理学会を設立し、初代会長を務めた。

京都大学退官後、2004年に旧通信総合研究所と旧通信・放送機構が統合して設立された情報通信研究機構の初代理事長に就任[1]2007年国立国会図書館長に就任[1]。なお図書館界とは電子図書館の開発で以前から縁が深く[9]、京都大学総長在任中から、日本図書館協会会長を務めていた[10]。2014年には、日本学士院会員(自然科学部門、工学分科)に就任。2015年国際高等研究所所長に就任。2016年に京都府公立大学法人理事長に就任。

2021年5月23日、出血性脳梗塞のため死去[11]。84歳没。死没日をもって正三位に叙される[12]

来歴

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  • 1955年 - 滋賀県立膳所高等学校卒業
  • 1959年 - 京都大学工学部[1]電子工学科卒業
  • 1961年 - 同大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了[2]、京都大学工学部助手に就任[2]
  • 1966年 - 工学博士(京都大学、学位論文『Studies on language analysis procedure and character recognition 』)[1]
  • 1967年 - 同講師に昇任
  • 1968年 - 同助教授に昇任[2]
  • 1973年 - 同教授に昇任[1]
  • 1986年 - 京都大学大型計算機センター長に就任
  • 1991年 - 機械翻訳国際連盟を設立
  • 1994年 - 言語処理学会を設立
  • 1995年 - 京都大学附属図書館長に就任
  • 1996年 - 京都大学総長特別補佐に就任[13]
  • 1997年
    • 京都大学大学院工学研究科長・工学部長に就任
    • 京都大学総長に就任[1]
  • 2004年 - 情報通信研究機構理事長に就任[1]
  • 2007年 - 国立国会図書館長に就任[1](2012年退任)
  • 2013年 - 京都市音楽芸術文化振興財団理事長に就任
  • 2014年 - 日本学士院会員(第2部、第5分科)に就任
  • 2015年 - 国際高等研究所所長に就任(2018年退任)
  • 2016年4月 - 京都府公立大学法人理事長に就任(2018年退任)

受賞・栄典等

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著作

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著書

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編著

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共著

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共編

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翻訳

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監修

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 長尾 2007, p. 658
  2. ^ a b c d 長尾真 (2001), “私にとってのこれからの認知科学”, 認知科学 (日本認知科学会) 8 (3): p. 197, ISSN 1341-7924, https://doi.org/10.11225/jcss.8.194 2009年10月5日閲覧。 
  3. ^ 京都大学広報委員会 (2005), “長尾 真前総長がフランス共和国レジオン・ドヌール勲章シュバリエを受章”, 京大広報 600: p. 1894, http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_kohou/kohho/600.pdf 2009年10月8日閲覧。 
  4. ^ 長尾 真 - 日本国際賞 歴代受賞者
  5. ^ a b 文化勲章受章者・文化功労者の主な業績”. 日本経済新聞 (2018年10月26日). 2023年6月27日閲覧。
  6. ^ 京都大学広報委員会 (2004), “名誉教授称号授与式”, 京大広報 588: p. 1649, http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_kohou/kohho/588.pdf 2009年10月8日閲覧。 
  7. ^ 2012年4月2日 館長に大滝則忠が就任 - 国立国会図書館”. web.archive.org. 2022年4月22日閲覧。
  8. ^ 読売新聞 2021年5月27日 30面掲載
  9. ^ 長尾眞; 原田勝; 石川徹也; 谷口敏夫; 澤田芳郎; 吉田哲三; 柿元俊博 (1995), “電子図書館Ariadneの開発(1): システム設計の方針”, 情報管理 38 (3): pp. 191-206, doi:10.1241/johokanri.38.191 など。
  10. ^ 河本博之 (2002), “集会報告: 平成13年度(第87回)全国図書館大会 岐阜大会”, 情報管理 44 (10): p. 722, doi:10.1241/johokanri.44.722 
  11. ^ 長尾真 元総長が逝去されました”. 京都大学 (2021年5月26日). 2021年5月26日閲覧。
  12. ^ 『官報』第523号13頁 令和3年6月29日号
  13. ^ 京都大学百年史編集委員会編、『京都大学百年史』資料編3、2001年、p.134。
  14. ^ IEEE Emanuel R. Piore Award Recipients”. IEEE. 2010年3月10日閲覧。
  15. ^ the Association for Computational Linguistics - 2003 ACL Lifetime Achievement Award”. Association for Computational Linguistics. 2010年3月10日閲覧。

外部リンク

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