グライムスゴールデン

‘グライムスゴールデン’
1. 果実
属	リンゴ属 Malus
種	セイヨウリンゴ M. domestica
交配	不明
品種	‘グライムスゴールデン’[1] (‘Grimes Golden’)
開発	アメリカ合衆国 ウエストバージニア州、1800年ごろ
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‘グライムスゴールデン’ (英: ‘Grimes Golden’) は、アメリカ合衆国ウェストバージニア州で偶然見つかった実生に由来するリンゴ（セイヨウりんご）の古い栽培品種である。‘Golden Pippin’、‘Grimes’、‘Grimes Golden Pippin’ともよばれる^[2]。果実は黄緑色から黄色、果肉は甘酸っぱく、スパイシーな風味がある。著名な品種である‘ゴールデンデリシャス’の親であると考えられている。

特徴

生育は旺盛、樹形は直立して広がる^[2]（下図2a）。晩生性、豊産性であるが収量が一定しない^[2][3]。

2a. 果樹（米国、1913年）

2b. 果実の断面

果実は中型から大型、円形から長円形、やや円錐形^[2][3][4]（上図1, 2b）。果皮は熟すと黄緑色から黄金色になる^[2][4]（上図1, 2b）。サビが生じやすい^[2]（上図2b）。果肉は果汁に富み、柔らかく、糖分が多く（ときに18%）、独特の酸味とスパイシーな風味がある^[2][3][4]。

生食されることもあるが、酸味が強いためアップルソースに適している^[2]。また糖分含量が多いため、発酵させてアップルジャックの原料とされた^[2]。

歴史

アメリカ合衆国ウェストバージニア州にあったThomas Grimes Sr.の農場において、偶発実生として発見・利用された^[2]。この果実は1805年に取引された記録があり、その起源は18世紀にさかのぼる可能性がある^[2]。記録としては、1857年に‘Grimes' Golden Pippin’の名で記されている^[2]。20世紀初頭までは、アメリカ合衆国において比較的多く栽培されていたが、その後は減少した^[3]。

派生品種

リンゴの著名な品種である‘ゴールデンデリシャス’は、おそらく‘グライムスゴールデン’に由来する^[5][6][7]。また、‘グライムスゴールデン’を花粉親とした品種として‘Jonagrimes’（種子親は‘ジョナサン’）^[8]や‘Jubilee’（種子親は‘マッキントッシュ’）^[9]、‘Sinta’（種子親は‘ゴールデンデリシャス’）^[4]、‘グライムスゴールデン’を種子親とした品種として‘Winter Gem’（花粉親は‘コックスオレンジピピン’）^[10]、‘Winter Gem’（花粉親は不明）^[4]が知られている。

脚注

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出典

1. りんご試驗場業務報告 4: 10. (1953). 
2. ^ “Grimes Golden”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。
3. ^ “Grimes Golden apple”. Orange Pippin. 2024年11月1日閲覧。
4. ^ “Grimes Golden”. National Fruit Collection. 2024年11月1日閲覧。
5. “Golden Delicious”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。
6. “Golden Delicious apple”. Orange Pippin. 2024年11月1日閲覧。
7. “Malus 'Grimes Golden'”. Missouri Botanical Garden. January 22, 2013閲覧。
8. “Jonagrimes”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。
9. “Jubilee”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。
10. “Winter Gem”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。

外部リンク

• “Grimes Golden”. Pomiferous. Pomiferous.com. 2024年11月1日閲覧。
• “Grimes Golden apple”. Orange Pippin. 2024年11月1日閲覧。