ワイルド・ギャンブル | |
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Mississippi Grind | |
監督 |
アンナ・ボーデン ライアン・フレック |
脚本 |
アンナ・ボーデン ライアン・フレック |
製作 |
リネット・ハウエル トム・ライス ジェイミー・パトリコフ |
製作総指揮 |
ランドール・エメット ジョン・レッシャー ジェレミー・キップ・ウォーカー |
出演者 |
ライアン・レイノルズ ベン・メンデルソーン シエナ・ミラー アナリー・ティプトン |
音楽 | スコット・ボマー |
撮影 | アンドリー・パレーク |
編集 | アンナ・ボーデン |
製作会社 |
エレクトリック・シティ・エンターテインメント シカモア・ピクチャーズ |
配給 | A24 |
公開 |
2015年9月25日 劇場未公開 |
上映時間 | 109分[1] |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | $448,641[2] |
『ワイルド・ギャンブル』(原題:Mississippi Grind)は2015年に公開されたアメリカ合衆国のドラマ映画である。監督はアンナ・ボーデンとライアン・フレック、主演はライアン・レイノルズとベン・メンデルソーンが務めた。
本作は日本国内で劇場公開されなかったが、WOWOWで放映されたことがあり[3]、DVDも発売されている[4]。
ゲリーは、ギャンブルで生計を立てていたが、ここ最近は思うように稼ぐことができずにいた。そんなある日、ゲリーがアイオワ州のカジノでプレイしていると、カーティスという年少のギャンブラーに遭遇した。テキサス・ホールデムで大勝ちして気前が良くなったカーティスはゲリーにバーボンを奢った。数時間後、再びカーティスに遭遇したゲリーは、さっきのお返しに酒を一杯奢ってやった。ゲリーがトランプで勝つ秘訣を尋ねたところ、カーティスは「勝ち負けにこだわらないことだ」と答えた。意気投合した2人はそのまま酒を飲み続けた。
翌日もゲリーとカーティスはギャンブルに没頭した。2人は一気に大勝ちしたが、ゲリーはさらなる儲けを狙って粘ることにした。不運にも、ゲリーは今までの儲け分を全て失ってしまった。その後、2人は酒場でギャンブルをしようとしたが、常連客の不興を買って追い出されてしまった。カーティスはゲリーに「マチュピチュ行きが近づいてきた」と言った。「マチュピチュ行き」とはカーティスが好んで使う隠語で、「別の町に移動する」ことを意味していた。ただ、カーティス本人は一度もペルーを訪れたことがなかった。その後、ゲリーは酒場での一件を聞き知った男に腹部を刺されてしまった。
翌朝、ゲリーは知人のサムから借金の返済を催促されていたが、返済できるだけの金は手元になかった。「期日までに返済しなければ、怖い人が代わりに取り立てることになる」と脅されたゲリーは、カーティスを誘って大都会へ打って出ることにした。ニューオーリンズのポーカーゲームの中には掛け金2万5000ドルのゲームがあり、それで勝てば一気に借金を返済できると考えたのである。
2人は肩慣らしにセントルイスで稼ぐことにした。ゲリーはポーカーゲームで圧勝し、現地で出会った売春婦2人(ヴァネッサとシモーヌ)と共に楽しい時間を過ごした。シモーヌは「かつて、私はギャンブラーを信用して騙されたことがある。貴方も相棒を信用しすぎないで」とカーティスに警告した。その後、メンフィスを訪れたゲリーは、またしても大勝していたが、ここぞという大一番で敗北してしまった。ゲリーは儲けを一気に失ってしまったが、その事実をカーティスに伝えることができなかった。元妻が住むリトルロックに急行した。ゲリーは元妻が油断した隙に金を盗もうとしたが、その現場を見られたために家から叩き出されてしまった。
ゲリーとカーティスは旅行を通して自分の人生を見つめなおしていくのだった。
2012年8月15日、ジェイク・ジレンホールが本作の出演交渉に臨んでいると報じられた[5]。2013年1月7日、ベン・メンデルソーンが本作に出演するとの報道があった[6]。2月1日、パノラマ・メディアが本作に出資すると発表した[7]。6月27日、降板したジレンホールの代役としてライアン・レイノルズが起用された[8]。11月15日、シエナ・ミラーの出演が決まった[9]。2014年1月8日、エキストラの募集が始まった[10]。19日、本作の主要撮影がアラバマ州モービルで始まった[11]。27日、アナリー・ティプトンがキャスト入りしたと報じられた[12]。
2015年1月24日、本作はサンダンス映画祭でプレミアを迎えた[13]。28日、A24とディレクTVが本作の配給権を購入したと報じられた[14]。7月4日にはカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭、8月1日にはメルボルン映画祭での上映が行われた[15][16]。9月7日、第40回トロント国際映画祭での上映が行われた[17]。
本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには109件のレビューがあり、批評家支持率は90%、平均点は10点満点で7.3点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ワイルド・ギャンブル』には良質な演技があり、作品全体に南部特有の雰囲気がしみ込んでいる。同作はロードムービーとギャンブル狂を描いたドラマである。その2つはすでに使い古されたジャンルだが、それを見事に乗り越えている。」となっている[18]。また、Metacriticには27件のレビューがあり、加重平均値は73/100となっている[19]。