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開発元 | Chris Mallett (Chris)、Steve Gray (Lexikos) |
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最新版 | |
リポジトリ | |
対応OS | Microsoft Windows |
種別 | スクリプト言語 自動化 GUI ユーティリティソフトウェア |
ライセンス | GPL |
公式サイト | autohotkey.com |
AutoHotkeyとは、Microsoft Windows上で動作するユーティリティソフトウェア、スクリプト言語である。
AutoHotkey独自のプログラミング言語(マクロ言語)を用いてコンピュータを制御することができる。「AutoHotkey」という名称から想像できるように、当初はキーボードのホットキー(ショートカットキー)をカスタマイズすることを目的として開発されたが、ユーザーの要望を取り入れる形で開発が進むにつれスクリプト言語と分類されるほどに膨大な機能が実装され、コミュニティも大きなものとなっている。
GPLでライセンスされたオープンソースの自由ソフトウェアである。
AutoHotkey自体のソースコードはC++で書かれており、Microsoft Visual Studio Expressでコンパイルすることができる。
変数、関数、ポインタ、再帰、APIコール等一般的なプログラミング言語と同等の機能が用意されており、高度な制御が可能。
基本的な制御は次のようなものがある。
これらを組み合わせて、次のような処理を行わせることができる。
GUIを自作しオリジナルのウィンドウを作ることも可能。
通常、Autohotkey言語で書かれたスクリプトを実行するには、コンピュータにAutohotkeyがインストールされている必要がある。しかし、付属のコンバートソフトウェアでスクリプトを実行ファイル化することでスクリプトをスタンドアロンで実行することができる。
v2
以下のスクリプトでは、CtrlキーとAltキーが入れ替わる。
LCtrl::Alt
LAlt::Ctrl
以下のスクリプトでは、Googleで特定の語や文字列を検索することができる。任意のアプリケーションで文字列をクリップボードにコピーした後に ⊞ Win+g を押すと、指定されている既定のウェブブラウザが起動し、コピーした文字列で検索が行われる。この操作を行うキーは、スクリプトを変更すれば変更可能。
#g:: { ; Win+g
Run "https://www.google.com/search?q=" A_Clipboard
}
「afaik」と入力すると自動的に「as far as I know」に置き換わるホットストリングの作成に必要なスクリプトの例を以下に示す。
::afaik::as far as I know
AutoHotkeyの簡単な機能の例を以下に示す。あるURLがクリップボードにコピーされているときに ⎇ Alt+x を押すと、URLにかっこが含まれているかを確認し、あれば代替文字に置き換え、その後クリップボードからURLを貼り付ける。
!x:: { ; Alt+x
URLReplace()
Send "^v" ; Ctrl+v
}
URLReplace() {
A_Clipboard := StrReplace(A_Clipboard, "(", "%28")
A_Clipboard := StrReplace(A_Clipboard, ")", "%29")
}
以下のスクリプトでは、CtrlキーとAltキーが入れ替わる。
LCtrl::Alt
LAlt::Ctrl
以下のスクリプトでは、Googleで特定の語や文字列を検索することができる。任意のアプリケーションで文字列をクリップボードにコピーした後に ⊞ Win+g を押すと、指定されている既定のウェブブラウザが起動し、コピーした文字列で検索が行われる。この操作を行うキーは、スクリプトを変更すれば変更可能。
#g:: ; Win+g
Run https://www.google.com/search?q=%clipboard%
Return
「afaik」と入力すると自動的に「as far as I know」に置き換わるホットストリングの作成に必要なスクリプトの例を以下に示す。
::afaik::as far as I know
AutoHotkeyの簡単な機能の例を以下に示す。あるURLがクリップボードにコピーされているときに ⎇ Alt+x を押すと、URLにかっこが含まれているかを確認し、あれば代替文字に置き換え、その後クリップボードからURLを貼り付ける。
!x:: ; Alt+x
URLReplace()
Send ^v ; Ctrl+v
Return
URLReplace() {
StringReplace, Clipboard, Clipboard, (, `%28, All
StringReplace, Clipboard, Clipboard, ), `%29, All
}
ほかにも、AutoHotkeyを使用して行える操作の例は、AutoHotkeyのオンラインフォーラムのScripts and Functionsで探すことができる。
2012年1月現在、AutoHotkeyのオンラインコミュニティには約27,300ユーザーが登録されており、約482,000の書き込みが投稿されている。[3]
AutoHotkey用のオンラインチャットルームはFreenode IRCに設置されており、2009年11月現在で平均40ユーザーが接続している。[4]
他のプログラミング言語から、または他のプログラミング言語と一緒に使用する以下の拡張機能、相互運用できるプログラム、埋め込みスクリプトライブラリが使用可能であるか、開発中である。
他にも以下がある。
AutoHotkeyの最初のベータ版は2003年11月10日に公開された。[5]AutoHotkeyを開発する契機としては、開発者のChris Mallettが「ショートカットキー機能のサポートをAutoIt v2に組み込みたい」という提案をしたものの、AutoItのコミュニティで反応がなかったことがある。[6][7]そのためChris Mallettは、AutoIt v2の構文を土台としつつもAutoIt v3から一部のコマンドを流用し、AutoIt v3でコンパイルした、独自のプログラムをいちから作成しはじめた。[8]その後AutoIt v3は、「『AutoItのソースコードを繰り返し取得』し、『自分自身をAutoItの競合相手にしている』プロジェクトが他に存在する」という理由によりGNU General Public Licenseからプロプライエタリソフトウェアに移行した。[9]
2010年10月10日、Chris Mallettは、AutoHotkey_LをAutoHotkeyとして継続して開発していくことにしたこと、公式ウェブサイトの「Download AutoHotkey」からダウンロードできるプログラムをAutoHotkey_Lに変更することを宣言した。[10][11]
また、AutoHotkeyコミュニティ内のプログラマーたちも、以下のようなAutoHotkeyの派生版を開発し始めた。
2021年7月24日、AutoHotkey v2の最初のベータ版が公開された。[12] 2022年11月20日にはrc版が公開され、今年後半にはv2.0.0としてリリースすることが計画された。[13]
2022年12月20日、AutoHotkey v2.0.0が正式リリースされた。[14] 2023年1月22日、AutoHotkey v2が正式版とみなされ、v1は非推奨バージョンとなった。ただし、v1は今後も利用可能であり、機能改善のためのサポートは継続される。[15]