Uniform Resource Name(URN, 統一資源名[1][2])は、urn スキームを使った Uniform Resource Identifier (URI) であり、それによって識別されるリソースにアクセス可能かどうかは含意しない。URN(名前)とURL(ロケータ)はどちらもURIであり、あるURIは同時に名前でありロケータでもありうる。
URN の機能要求仕様は RFC 1737 で記述されている。URNは、URN、URC (Uniform Resource Characteristic)、URL (Uniform Resource Locator)から構成されるインターネット情報アーキテクチャの一部である。それぞれには、以下のような役割がある。
Uniform Resource Names (URNs) は、永続的で位置に依存しないリソース識別子であり、URNと属性を共有する他の名前空間をURNの名前空間に簡単にマッピングできるよう設計されている。したがって、URNの文法は、既存のプロトコルで送信でき、多くのキーボードで入力できるといった形式で文字データをエンコードする手段を提供する。
RFC 3986 ("Uniform Resource Identifier Generic Syntax") には以下のように述べられている。
RFC 2141 (1997年5月発行で、現在も「改善のための議論と示唆」が必要と分類されている)では、URNの文法をBNFで以下のように記述している。
<URN> ::= "urn:" <NID> ":" <NSS>
ここで、<NID> は「名前空間識別子 (Namespace Identifier)」、<NSS> は「名前空間固有文字列 (Namespace Specific String)」である。引用符で囲まれた節は必須である。先頭の "urn:" は小文字でなければならない。名前空間識別子によって、名前空間固有文字列の解釈の仕方が決定される。
URNは個人の名前のようなもので、URLは個人の住所のようなものと言える。URNは何かの識別子を定義したもので、URLはその何かを探す方法を提供する。つまり、"what" と "where" の関係である。
URNはしばしば、本を一意に識別するISBNと比較される(実際、ISBNをURNとしてエンコードできる)。本の一意な識別子があることで、その本について議論できる(その本を読んだかどうか、面白かったかどうかなど)。しかし、実際にその本を読むには、本の在り処(例えば、ベッドの脇のテーブルの上など)を知る必要がある。したがってURNとURLは相補的である。例えば、あるRFCについて議論するとき、両方の概念を使って「urn:ietf:rfc:3187 (URN) は https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc3187.html (URL) にある」ということができる。
以下の例は標準のURNではない。すなわち、公式に登録された名前空間を使っておらず、RFC 2141 (URN Syntax) と RFC 3406 (Uniform Resource Names (URN) Namespace Definition Mechanisms) に照らせば不正である。