VALORANT Champions Tour | |
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競技 | VALORANT |
創立 | 2020年 |
オーナー | Riot Games |
開始年 | 2021年 |
国 | グローバル |
公式サイト | valorantesports |
VALORANT Champions Tour(ヴァロラント・チャンピオンズ・ツアー、略称:VCT)は、Riot Gamesが主催するVALORANTのトーナメントシリーズ。eスポーツの競技タイトルとして活発に興行展開されている。
2020年9月、Riot Gamesは本作における競技シーンの基盤を築くため、初の地域別公式大会「First Strike」の開催を発表した。同年11月25日、Riot Gamesは、Challengers、Masters、Championsの3段階に構成されたトーナメント「VALORANT Champions Tour」を発表した[1]。VCTのフォーマットはシーズンごとに変更が行われており[2]、当初の構想とは違う内容が採用されることもある[3][4]。
Challengersでは7つの地域で大会が行われ、上位チームにMastersへの出場権が与えられる。Championsに出場するには、獲得サーキットポイント(Challengers、Mastersで得たポイント)で上位になる必要がある。ランキング上位の10チームと、Last Chance Qualifier(通称LCQ、最終予選)から6チームがChampionsに出場した[5]。
2021年2月、女性や疎外されたジェンダーのための補完的なトーナメント「VCT Game Changers」を発表した[6]。
2022年4月、Riot Gamesは2023年シーズンから新しいフォーマットを開始すると発表[7]。従来の7地域(北アメリカ、EMEA、アジア太平洋、韓国、日本、ブラジル、ラテンアメリカ)に代わり、Americas、EMEA、Pacificの3つの国際地域に分けられ、それぞれの地域でChallengersに代わる独自のリーグ(インターナショナルリーグ・IL)が設けられた。これらのリーグは、MastersとChampionsの出場権を得るための大会となっている[8]。同年9月21日、Riot Gamesは新しいパートナーシップ形式の一部として選ばれた30チームを発表した[9]。
Riot GamesはILを創設するにあたり、
この3つの条件を満たしたチームをパートナーチームとして選出しており、2022年シーズンまでの競技成績は決定的要因としていないと発表している[10]。日本からは、ZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeが選出され、VCT Pacificに所属している。
2023年8月、Riot Gamesは2024年シーズンからILに4つ目の国際地域としてChina(中国)が加わると発表、新たにパートナーチームを10チーム選出した[11]。また、同年に実施されたAscensionでDRGが優勝し、IL昇格を果たした。
パートナーチームに選出されたチームは、Challengersに出場することはできないが、降格システムはない。この各10チームの他に、Challengers、さらにAscensionを勝ち抜いた各リーグ2チーム(非パートナーチーム)を加え、各リーグ合計12チームでグローバルイベント出場権をかけて争う。ILに昇格した非パートナーチームは、2024年シーズンまでは成績に関係なく2年後に自動降格する形式であったが[12]、2025年シーズンからは変更となり、リーグに残留し続けられる可能性も生まれたが、1年で降格するリスクも生じることとなった(詳細は後述)[13]。
2024年6月、Challengersの通年化を発表[14]。さらに同年8月、2025年シーズンからパートナーチームが保有するアカデミーチームのChallengersへの出場が可能になったことを発表した[15]。ただし、成績に関係なくAscensionへの出場はできない。
2024年10月、Riot Gamesは、VCT Pacificに所属する非パートナーチームのBleed Esportsがチーム参加契約に基づく重要な報告義務およびその他の重要な責務の遵守を怠ったとして、VCTならびにVCT Pacificからの除名を発表した。同時に、同年のAscensionで準優勝だったBOOM Esportsを2025年シーズンからILに昇格させることも発表した[16]。
VCTの大会は以下の通り。グローバルイベント・インターナショナルは全てオフラインで開催される[17]。国内大会・地域大会は基本的にオンライン、決勝など一部はオフラインで開催される[18]。
チャンピオンシップポイントは、ILで1回勝利するごとにチームに1ポイント付与される(Kickoff、Mastersは対象外)。プレイオフのシードを獲得し、対戦数が少なくなったチームには、追加でポイントが付与される。また、Kickoff、IL Stage 1、Mastersに優勝すると追加で3ポイント付与される[20](2024年シーズン現在でのルールであり、2025年シーズンからは変更となることが発表されている)。
VCT Americas
(ロサンゼルス) |
VCT EMEA
(ベルリン) |
VCT Pacific
(ソウル) |
VCT China
(上海) |
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パートナーチーム | |||
100 Thieves | BBL Esports | DetonatioN FocusMe | All Gamers |
Cloud9 | Fnatic | DRX | Bilibili Gaming |
Evil Geniuses | FUT Esports | Gen.G | EDward Gaming |
FURIA Esports | GiantX | Global Esports | FunPlus Phoenix |
KRÜ Esports | Karmine Corp | Paper Rex | JD Gaming |
Leviatán | KOI | Rex Regum Qeon | Nova Esports |
LOUD | Natus Vincere | T1 | Titan Esports Club |
MIBR | Team Heretics | Talon Esports | Trace Esports |
NRG Esports | Team Liquid | Team Secret | Tyloo |
Sentinels | Team Vitality | ZETA DIVISION | Wolves Esports |
非パートナーチーム | |||
G2 Esports[注 1] | Gentle Mates | Sin Prisa Gaming | Dragon Ranger Gaming |
2GAME Esports | Apeks | BOOM Esports[注 2] | XLG Esports |
現在、世界チャンピオンを決めるグローバルイベントには、ILに所属するチームのみが出場できる形式となっている。それ以外のチームはChallengers、さらにAscensionでの勝ち抜き、ひいては防衛戦での勝利を目指す[23]。
ILを戦う各リーグ2チームの非パートナーチームは、その年のStage 2の成績に基づいて「残留」「防衛戦」「降格」が決まる。2チーム両方が降格となった場合は、Ascensionでの上位2チームが昇格する。残留するチームが発生した時点で、Ascensionで2位だったチームは昇格できない。2チームとも「Championsに出場」という残留基準を満たした場合、Championsでより優れた成績を残したチームが残留し、もう1つのチームがAscensionで1位だったチームと来年度のIL出場をかけて防衛戦を行う[24]。
Challengersは、Splitごとの内容、チーム数、サーキットポイントの有無、上位のアドバンテージなどが国と地域によって大きく異なる。日本のChallengers(VCJ)と完全に同じ形式を採用している地域はない[25]。Ascensionへの道のりの例として、VCJではSplit 1での上位4チームがSplit 2のMain Stageのシード権を得る形となっており、4位以上であればAscensionを目指すチームにとって得られるアドバンテージは同じとなっている(賞金は異なる)[26]。大会形式の例として、VCJ Split 2では、最大16チームが参加する予選のGroup Stage、Split 1下位4チームとGroup Stage上位2チームの入れ替え戦であるAdvanced Stage、8チームによる本選のMain Stage、その上位6チームで行われるPlayoffという形式で行われる。Main Stageのみシングルラウンドロビン形式で、その他はすべてダブルエリミネーション形式を採用している[27]。Main Stage上位2チームはPlayoffのUpper Finalに進出するため、この時点で最終的な順位が3位以上となることが確定しており、非常に有利な形式になっている。
Riot Gamesは、このPremierは「プロへの道筋」の基礎となる部分であり、ゲーム内から直結するChampionsへの出発点としている。5人のプレイヤーを含めたチームが、まずはこのモードからChallengers出場を目指して戦う[28]。Challengersで上位に入賞したもののロースターの大幅な変更によりシード権を失ったチームも、このモードから再びChallengers出場を目指す[29]。
2022年シーズンまでのChampionsへの出場条件は、Mastersで優勝する、またはChallengers、Mastersの結果をもとに各地域のサーキットポイントランキングで上位に入ることであった。ランキングで中位に位置するチームは、各地域で行われるLast Chance Qualifierで優勝することで、Championsへの出場権を得ることができた。2023年シーズンでのILの創設に伴い、IL出場資格のないチームはグローバルイベントに出場することができなくなった。
開催年 | 大会名 | 開催場所 | 決勝 | 賞金総額 | |||
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優勝 | スコア | 準優勝 | |||||
2021 | Stage 2 Masters[注 3] | レイキャヴィーク | Sentinels | 3 | 0 | Fnatic | $600,000 |
Stage 3 Masters | ベルリン | Gambit Esports | 3 | 0 | Team Envy | $700,000 | |
Champions | ベルリン | Acend | 3 | 2 | Gambit Esports | $1,000,000 | |
2022 | Stage 1 Masters | レイキャヴィーク | OpTic Gaming | 3 | 0 | LOUD | $675,000 |
Stage 2 Masters | コペンハーゲン | FunPlus Phoenix | 3 | 2 | Paper Rex | $675,000 | |
Champions | イスタンブール | LOUD | 3 | 1 | OpTic Gaming | $1,000,000 | |
2023 | LOCK//IN[注 4] | サンパウロ | Fnatic | 3 | 2 | LOUD | $500,000 |
Masters Tokyo | 千葉市[注 5] | Fnatic | 3 | 0 | Evil Geniuses | $1,000,000 | |
Champions | ロサンゼルス | Evil Geniuses | 3 | 1 | Paper Rex | $2,250,000 | |
2024 | Masters Madrid | マドリード | Sentinels | 3 | 2 | Gen.G | $500,000 |
Masters Shanghai | 上海 | Gen.G | 3 | 2 | Team Heretics | $1,000,000 | |
Champions | ソウル | EDward Gaming | 3 | 2 | Team Heretics | $2,250,000 | |
2025 | Masters Bangkok | バンコク | TBD | - | - | TBD | $ |
Masters Toronto | トロント | TBD | - | - | TBD | $ | |
Champions | パリ | TBD | - | - | TBD | $ |
開催年 | タイトル | VCT Americas | VCT EMEA | VCT Pacific | VCT China |
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2023 | International League | LOUD | Team Liquid | Paper Rex | — |
2024 | Kick-off | Sentinels | Karmine Corp | Gen.G | EDward Gaming |
Stage 1 | 100 Thieves | Fnatic | Paper Rex | EDward Gaming | |
Stage 2 | Leviatán | Fnatic | Gen.G | EDward Gaming |
開催年 | VCT Americas | VCT EMEA | VCT Pacific | VCT China |
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2023 | The Guard | Gentle Mates | Bleed Esports | Dragon Ranger Gaming |
2024 | 2GAME Esports | Apeks | Sin Prisa Gaming | XLG Esports |
地域 | Champions | Masters | 合計 |
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VCT Americas | 2 | 3 | 5 |
VCT EMEA | 1 | 4 | 5 |
VCT Pacific | 0 | 1 | 1 |
VCT China | 1 | 0 | 1 |
開催年 | 開催場所 | 決勝 | |||
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優勝 | スコア | 準優勝 | |||
2022 | ベルリン | G2 Gozen | 3 | 2 | Shopify Rebellion GC |
2023 | サンパウロ | Shopify Rebellion | 3 | 2 | Team Liquid Brazil |
2024 | ベルリン |