Windows Boot Manager (Bootmgr) とは、Microsoft Windows で採用されるブートローダーおよびブートマネージャー。従来の NT OS Loader に代わって、Windows Vista および Windows Server 2008 以降で採用されている。
本項では、Windows Boot Manager が参照するブート構成データ (Boot Configuration Data, BCD)、Windows オペレーティング・システムの起動時・復帰時に読み込まれる winload.exe/winload.efi と winresume.exe/winresume.efi についても取り扱う。
Windows Vista、Windows Server 2008、Windows 7、Windows Server 2008 R2、Windows 8/8.1、Windows 10 、Windows 11のスタートアップ・プロセスは、それ以前のいずれの Windows とも異なる。Windows Vista 以降、ブートセクタは Windows Boot Manager(ファイル名は "bootmgr")を呼び出し、最初にアクティブパーティションの BCD ストアにアクセスしてオペレーティングシステムの起動情報を参照する。
Windows Boot Manager (BOOTMGR) は、ブート構成データ (BCD) を読み込み、オペレーティングシステムの選択メニューを表示する[1]。顕著な変更は、Windows Boot Manager は F8 ファンクション・キーに代わって スペース・キーを押すことで起動を処理する点である[2]。一度 Windows Boot Manager メニューが表示されれば、F8 キーは高度な起動オプションとして割り当てられ続けている。
一貫性のある起動エクスペリエンスを維持するため、EFI(それ自身のブートマネージャーを持つ)ではWindows Boot ManagerおよびそれでブートできるすべてのインストールされたWindows OSはEFIブートマネージャーメニューでは単一のエントリとして表示される(EFI システムにおいて、Windows Boot Manager は、EFI システムパーティション上に格納される EFI アプリケーションである)。Microsoftは、Windows Boot Manager 自身の多重エントリを唯一追加し、EFI 起動マネージャのタイムアウトを2秒に設定する。EFI 起動マネージャは、コンピュータに由来するファームウェアの一部であり、これは Microsoft Windows の一部ではない。Windows Boot Manager はハードディスクに格納されるプログラムであり、これは Microsoft Windows の一部である。また、これは起動の為に MBR を利用するコンピュータといった EFI を採用しないシステムの起動にも用いられる。
ブート構成データ[3] (Boot Configuration Data, BCD) は、起動時の構成を格納する、ファームウェアに依存しないデータベースである。これは NTLDR で用いられた boot.ini に代わり、Microsoft の新しい Windows Boot Manager に用いられる。BCD は、レジストリと同等のフォーマットを持つデータファイルに格納される[4]。このファイルは、(EFI ファームウェアが用いられるマシン上で)EFI システムパーティション、または(PC/AT互換機ファームウェアを用いるマシン上で)システム・ボリュームの \Boot\Bcd パスのいずれかに配置される。
BCD は、コマンドラインツールの使用 (bcdedit.exe)[1]、レジストリエディタの使用 (regedit.exe)[4]、Windows Management Instrumentation の使用[1]、または EasyBCD のようなサードパーティツールにより書き換えることができる。
BCD は、Windows Boot Manager によって提供されるメニュー項目を含む。これは、NTLDR によって提供されるメニュー項目を boot.ini が含んでいることと同様。
これらのメニュー項目には、次の事項を含むことができる:
起動構成データは、診断または回復オプションのようなツールを実行できるように、サードパーティーによる統合を考慮している。
Windows Boot Manager は、オペレーティング・システム・カーネル(ntoskrnl.exe) と boot-class デバイスドライバを読み込む為に、オペレーティング・システムのブートローダーである winload.exe/winload.efi を起動する[1]。この点を振り返ると、winload.exe/winload.efi は Windows NT の以前のバージョンにおける NTLDR のオペレーティング・システム・ローダー機能と機能的に同等である。
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