家族のうた | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 |
酒井雅秋 浜田秀哉 |
演出 |
岩田和行 都築淳一 佐藤源太 |
出演者 |
オダギリジョー ユースケ・サンタマリア 貫地谷しほり ムロツヨシ 中島健人(Sexy Zone) 杉咲花 大森絢音 藤本哉汰 藤竜也 前川泰之 トータス松本 大塚寧々 |
ナレーター | バッキー木場(オープニング) |
音楽 | 井筒昭雄 |
エンディング | 斉藤和義「月光」 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー |
橋本芙美 小林宙(5話 -) |
制作 |
フジテレビ 共同テレビ |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2012年4月15日 - 6月3日 |
放送時間 | 日曜 21:00 - 21:54 |
放送枠 | ドラマチック・サンデー |
放送分 | 54分 |
回数 | 8 |
フジテレビ番組基本情報 | |
特記事項: 初回は15分拡大(21:00 - 22:09)。 |
『家族のうた』(かぞくのうた)は、2012年4月15日から6月3日までフジテレビ系列のドラマチック・サンデー(日曜21:00 - 21:54〈JST〉)枠で放送されていたテレビドラマ。主演は、本作がフジテレビ系のドラマの単独初主演となるオダギリジョー。
元人気ミュージシャンが、家族の関わりを通じて成長していくサクセス・ストーリー。放送前に1987年のドラマ『パパはニュースキャスター』(TBSテレビ、同作当時東京放送)との設定の類似が指摘され、それを受けて一部の設定が変更された[1][2][3]。
ロック系を中心とした著名ミュージシャンが毎回本人役ゲストで登場している。
記録的な低視聴率に苦しんだ[3] 結果、当初予定の11話を3話短縮して6月3日放送分の8話で打ち切ることが決定した[1][3][4]。フジテレビ制作のドラマが視聴率の低迷を理由に打ち切りとなるのは、明確な記録が残る1987年以降初めてで[5]、それ以前を含めても『ピーマン白書』(1980年)以来となる。特に第4話の視聴率3.1%は『メッセージ〜言葉が裏切っていく〜』(読売テレビ)の第6話、『ライオン先生』(読売テレビ)の最終話、『夫のカノジョ』(TBSテレビ)の4話と並ぶ[1][6]、平均視聴率の3.9%は『メッセージ〜言葉が裏切っていく〜』の4.4%を下回る[7]、いずれも2000年以降のプライムタイムで放送された民放ドラマ(テレビ東京を除く)の最低だという[1][3][5][7]。その後、『夫のカノジョ』が平均視聴率3.87%を記録し、当番組の平均視聴率を下回った[8]。
一方で視聴者からの存続を希望する声も多くあり、視聴率に左右されるテレビドラマの在り方についての話題を呼んだ(後述)。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
ロックバンド・under cloudのボーカル&ギターを担当する早川正義は、かつて世間から絶大な人気を博していたが、バンド解散後は、ソロ活動を始めるもバンド時代の成功を得られず、失敗続きで仕事も激減していった。そんなある日、正義の前に彼の子だと名乗る子供たちが現れる。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 視聴率[7] |
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第1話 | 2012年4月15日 | 自業自得!? | 酒井雅秋 | 岩田和行 | 6.1% |
第2話 | 2012年4月22日 | 我慢すると心が腐るんだよ! | 3.6% | ||
第3話 | 2012年4月29日 | 歌えない僕の気持ちが解る? | 都築淳一 | 3.4% | |
第4話 | 2012年5月6日 | お祭で告白!?届けたい想い… | 佐藤源太 | 3.1% | |
第5話 | 2012年5月13日 | 家族の前で初めての父親宣言 | 岩田和行 | 3.3%[11][12] | |
第6話 | 2012年5月20日 | 今夜、娘のために走ります! | 都築淳一 | 3.8% | |
第7話 | 2012年5月27日 | 誰かの為に頑張るのもロック | 浜田秀哉 | 佐藤源太 | 4.1% |
最終話 | 2012年6月3日 | 不器用な父親が唄う愛の歌 | 酒井雅秋 | 岩田和行 | 3.4% |
平均視聴率 3.9%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)[7] |
放送前の2012年2月、脚本家の伴一彦は自身のTwitterおよびウェブサイトで、フジテレビのサイトの新番組紹介に説明された本作の設定と、彼の過去の脚本作品『パパはニュースキャスター』(1987年、TBSテレビ[注 1])の設定に類似点が見られると指摘した。主な類似点は独身生活を送る男性が、かつて酒に酔った上での女遊びの結果、3人の女児が突然自分の娘を名乗って現われ、事実を世間に隠しながら一緒に生活するはめになるというものである[14]。
伴は「『パパはニュースキャスター』はこれまでリメイクしたいという話がいくつかありましたが、慎重に対応しており、こういった形でリメイク(?)されるのは納得がいかなかったのです。」と意図を説明した。
その後TBSテレビ取締役制作局付・ドラマ担当プロデューサー(当時)の八木康夫とともにフジテレビ番組担当プロデューサー、枠担当者、石原隆ドラマ制作担当局長(当時)ら関係者と話し合ったと報告した[15]。
その結果、本作担当側は「盗作」は否定しながらも、認識不足であったとして設定の変更を決め、2月24日にはフジテレビ2月度社長会見にて「過去の作品に似ているという指摘を受け、話し合いをした結果、よりオリジナル性を出すために、一部設定をアレンジする。」と発表した[16]。伴はこれを受けて「イヤミでも何でもなく、心から『家族のうた』が面白いドラマになることを期待してます。」「社長がこの件に言及したことを八木さんも高く評価していました。私も同じ気持ちです。」と語っている。
視聴率低迷の原因として、『パパはニュースキャスター』との設定の類似が指摘され「インターネット上などで不支持が広がった」とのフジテレビ関係者の分析が報じられている[2]。フジテレビの豊田皓社長は定例会見で「主人公のキャラクター設定が、典型的なロックミュージシャンとしたが、気持ち的に優れない。キャラクターの態度や口調が、視聴者の共感を得られなかったのでは」と語った一方、打ち切りが報じられたあと視聴者からの1000件を超える応援メッセージが届いたことを明らかにした[17]。放送評論家の松尾羊一は「ネット界でのバッシングにテレビ局が振り回されている[5][18]」と指摘している。
ORIGINAL CONFIDENCEの視聴者に対するアンケート「ドラマ満足度調査」による分析では、低視聴率の原因を、原作がない作品であり、放送前の認知が低かったこととともに過去作との類似騒動がありマイナスイメージのある話題が初回放送まで続いたこと、同時期のヒット作にあるようなコミカルな“遊び”の要素が少なく、今期のヒットの条件にうまくあてはまらなかったのではないかとしている。また、ストーリー・脚本については他のドラマに比して視聴者の好みがはっきり分かれる傾向があったこと、主演のオダギリのキャスティングに関しては初回の満足度46.2%が2回目では51.2%に上がっており、キャラクターや演技に対する評価は高かったとの結果を伝えている[19]。
フリーライターの桧山珠美は「打ち切りは視聴者への裏切り」として最後までやりとおすべきだったと批判し「謎解き(ミステリー / サスペンス)ドラマばかりの今期、この二作[20] は挑戦的だった。打ち切りになったら、局は『やっぱり刑事モノ』『ジャニーズ事務所のアイドルを出しておくか』となり、横並びが進む」と指摘した。同志社女子大学教授の影山貴彦は「打ち切りはドラマ制作の現場に水を差し、作り手のやる気を失わせ、視聴者にとってはテレビ離れをさらに加速させる」と危惧を示した[21]。
フジテレビ ドラマチック・サンデー | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
早海さんと呼ばれる日
(2012.1.15 - 2012.3.18) |
家族のうた
(2012.4.15 - 2012.6.3) |