自己記述数(じこきじゅつすう、self-descriptive number)とは、以下の条件を満たす整数 m のことである。
基数10において、6210001000は以下の理由で自己記述数である。
基数1, 2, 3, 6には自己記述数が存在しない。7以上の基数では、少なくとも以下の形式の自己記述数が必ず存在する。
この数は、0桁目の数字が b − 4 、1桁目の数字が 2、2桁目の数字が 1、b − 4 桁目の数字が 1、それ以外の桁の数字が 0 となる。
以下に、各基数における自己記述数を示す。
基数 | 自己記述数 (オンライン整数列大辞典の数列 A138480) | 基数10での値 (オンライン整数列大辞典の数列 A108551) |
---|---|---|
1 | なし | |
2 | なし | |
3 | なし | |
4 | 1210, 2020 | 100, 136 |
5 | 21200 | 1425 |
6 | なし | |
7 | 3211000 | 389305 |
8 | 42101000 | 8946176 |
9 | 521001000 | 225331713 |
10 | 6210001000 | 6210001000 |
11 | 72100001000 | 186492227801 |
12 | 821000001000 | 6073061476032 |
13 | 9210000001000 | 213404945384449 |
14 | A2100000001000 | 8054585122464440 |
15 | B21000000001000 | 325144322753909625 |
16 | C210000000001000 | 13983676842985394176 |
... | ... | ... |
36 | W21000...0001000 (省略部には23桁の 0 がある) |
約 2.14349×1053 |
... | ... | ... |
上の表に記載されている数字からは、全ての自己記述数は全ての桁の数字の合計(数字和)が基数と一致する、また、全ての自己記述数は基数の倍数であるように見える。1つ目の事象については、自己記述数の定義より、全ての桁の数字の合計は桁数と一致し、桁数は基数を表しているということから自明である。
基数bの自己記述数が必ずその基数の倍数である(あるいは、自己記述数の最後の桁の数字が必ず0である)ことは、次のように証明できる。
基数bの自己記述数は、基数bのハーシャッド数である。